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できることとやりたいこと
2002年05月05日(日)

できることをやればいいのか、
やりたいことをやればいいのか、で迷う。

仕事を探すというのは漠然とした作業である。
昔の人は自分の足で歩いたり、
周りを見渡したりして仕事を探したが、
現在はもっぱら自室にこもりパソコンに向かい、
たくさんの中から選んでクリックしたり、
バックボタンをおしてまたクリックしたり、
そしたら読み込みが遅くてやるせない気持ちになったりする、
そんな作業が就職活動なのだ。
だいたい1時間も観ていると目がチカチカする。
酷いときは頭もガンガンする。
そして「あーもうっ、」と思い全てのブラウザを閉じてしまう。
活字恐怖症という持病を持つ身としては非常に億劫だ。

「できるかな、これ」と思える仕事ならきっとあると思う。
でも、本当にやりたいことなのか?と悩む。

そもそも「社会人」として仕事をしたこともなく、
ましてバイトもあまり経験のない自分に
そんなことがわかるはずもないのだが。

たとえば寿司を見たことのない人に特上寿司を作れと言っても、
何が寿司なのか、何が寿司として特上なのかが判断できない。
寿司を食ってから考えた方がそりゃいいだろう。

だから転職が流行る理由はうなずける。
会社と人が「出会う」ためのツールが充実し、
理想の職探しを追い求めようという風が吹くほど、
「あれ、俺……これでいいのか?」と思う人間は増加し、
転職して人生を考え直す人が多くなるのだろう。

住めば都、という気もするが。
転がる石には苔生えぬ、という言葉は二つ意味がある。
腰を据えないのは良くないという意味と、
苔生さずに新鮮でいられるから良いという意味。
難しいもんだ。