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「決算」のイメージ
2002年03月31日(日)

決算、という響きはなんだかすごい。
「今日は決算だ!」という掛け声と共に、
スーツを着てセカンドバッグを持った集団が
大慌てでタクシーを拾い、金を使うためだけに駆け回るイメージ。
「え?」と思う場所にビルを建ててみたり、
大勢でやってきて倉庫を空にしたり、
池の魚を稚魚以外は獲り放題にしたりするような。
高い物を安く買えそうな、
安い物はタダになりそうな、
そんな気がする日。

そして一日の終りに、政治家でも教祖でもなく、
日本の実権を裏で握っている感じの人がおごそかにつぶやく。
「……明日は、待ちに待った嘘の日だ。」
――皆の者、嘘を付く準備じゃ!
――ラジャー(御意)!!!
そして人々は一斉に自分の部屋に閉じこもって布団をかぶり、
明日はどんな愉快な嘘をついてやろうか、ということについて
それはそれは真剣に考えるのだ。それこそ夕飯も忘れるくらい。

ああなんてすさまじい、決算!


(※この日記はフィクションです。
  実在する団体・行事・国家などとは全く関係ありません。)