Back  Index  Next

再会
2001年10月18日(木)

久々にピアノを弾いた。

3歳から初めて、大学受験の前まで続けた。
しかし生活が変わって随分弾かなくなっていた。

幼なじみに再会するような気分で蓋を開ける。
ショパンの「幻想即興曲」にリストの「エステ荘の噴水」、
気に入っていたレパートリーは無数にあったのに、
たった一曲しかまともに覚えていなかった。
そのドビュッシーの「アラベスク第一番」は、
12歳の時に練習して以後○年の月日が経つ。

楽器のレパートリーとは不思議なもので、
最初に練習した当時の気分が甦ることがある。
それは記憶のように具体的なものではなく、
ただ12歳だった頃の空気が甦ってくる。
嫌で嫌で仕方なかった練習なはずなのに、
自分の記憶の中にある旋律を
絶対音感で読みとりながら、
無我夢中で復元させていく。
(指が動かないのが歯がゆい!)

あー、懐かしかった。