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落ち着かない
2001年10月12日(金)

晴海トリトンスクエアに行った。
きれいすぎて威圧感だらけだった。
初めてペットショップでトリミングしてもらう犬のような気分。
広いのでひとしきり迷子になったが、
20代の女性を装って侵入したため
たやすく人に道を聞くのもしゃくだ。
そんなことでは、東京に負けた気がする(?)。
そういえば以前もそう思いこんで道を聞かず、
2時間ほど余計に歩いたことがあった。
東京には負けなかったが自分に負けたのだ。
今回は自分に敗北する前にどうにか
係の方と目があって道案内をして頂けたが、
拙者つくづく、広すぎる場所は苦手なり。

そして、帰りは一駅分余計に歩いた。
その方が電車代が安くあがるのではと思った。
実際、80円ほど浮いた。
先ほどの新しい、「すごいだろ!」といわん
ばかりの建物をやや遠くに望みながら、
車がたくさん通る太い道路をかこむ商店街は、
下町らしいごみごみした空間だった。
もんじゃ焼きや、丼の店が並ぶ。
私の前を歩いていた小学生が
ある時フッと視界から消えたと思ったら、
気付けなかったほど狭い路地を曲がっていく
後ろ姿があった。
奥には普通の民家やアパートがあるのだろう。
下町の独特な雰囲気は懐かしい。
昔遊びにいった友達の家の近所を思い出す。

そういう場所は安心できた。
生活感とリアリティーのせいだろう。
夢と魔法の国より、駅の方が落ち着いてしまう……。