Deckard's Movie Diary
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2006年01月24日(火)  ホテル・ルワンダ

1994年、アフリカのルワンダで起きた大虐殺が舞台になっている『ホテル・ルワンダ』。これは、実に良く出来た作品です。ドン・チードル演じるポールは、首都・ギガリの高級ホテル“ミルコリン”の支配人。ポールは本当に何処にでもいる普通の人、ただの一般ピープルとして描かれており、彼の行動や発言は小市民のオイラと大して変わりませんし(ホントかよ!)、TRY出来る範囲です(ホントかよ!)。おそらく観客の多くの人達も、彼のその感覚を共有出来るのではないでしょうか。ポールはホテルの支配人という立場を利用しながら、ちょっとだけズルくて、少しだけいい人なんです。そんな彼が、そんな普通の人間の彼が妻に話します。襲われていよいよ危なくなった時は・・・その言葉には驚かされました。彼のその言葉が、ルワンダで行われていた残虐的な行為を如実に物語っているような気がします。普通なら逃げ道等を指示したりするものだと思うのですが、ここでは如何に確実に残虐的な行為から免れるか!に重きが置かれます。オイラと大して変わらない男の究極の選択にオイラは参りました。そんな指示は普通は出せませんよ!そして、自らのその指示に振り回され、挙句の果ての虚脱感・・・単なる小市民が振り回される様は、リアルな体感として迫って来ます。人に襲われる恐怖を、ここまで身近に感じられる映画も珍しいでしょう。観て損はありませんので、是非多くの人に観て欲しい作品です。


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