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メグ・ライアンが体当たり演技(脱ぐとコレだもんなぁ・・・て、オレが言ってるのか!(>_<)アチャ!)に挑戦したと評判の『イン・ザ・カット』。試写会は好きではないのでほとんど行かないのですが、縁あって招待状をいただいたので観てきました。監督は前作『ホーリー・スモーク』がほとんどお蔵入りだった、『ピアノ・レッスン』のジェーン・カンピオン。不安だなぁ・・・不安だよねぇ?で、製作には当初、ヒロイン役に決定していたニコール・キッドマンが名を連ねており、配給会社は奇跡のコラボレーションとかなんとか言ってます。原作はベストセラー小説で、カンピオンの脚本を読んだメグ・ライアンが是非にやりたい!と申し込み、主役が変更になったそうです。で、内容は大学で文学を教える知的ヒロインが猟奇殺人事件をきっかけに心の奥底の秘めた激しさを露にするとかなんとか・・・。宣伝文句は“3つの才能が、あなたを裸にする・・・深くて、深い女の「性」。”っつーコトです。しかして、その実態は!しょーもない作品でした。まず主役のメグ・ライアンですが、知的に見えない!汚い!だらしない!の3ない運動(運動かい!)まみれで、冒頭から自堕落的な空気が漂っています。つまり、メグ・ライアン扮するヒロイン・フラニーは最初から姓に対してだらしない印象をなんでちっとも変わっていく感じがしません。また、ヒロインの背景がほとんど描かれないので、彼女の行動原理も見えません。だから、重要なアイテムになるはずだった(と、思われる)“言葉”も彼女の心情とほとんどリンクして来ないんです。ヒロインの妹・ポーリーン(ジェニファー・ジェイソン・リー)もやたらと欲求不満でまさにミスター・グッドバーを探して!状態。ストーリーもだらだらと思わせぶりに進むだけなので退屈の一言です。時折挟まれる美しいショットがあまりに物悲しく、全ては演出ミス!としか言いようがありません。熱演のメグ・ライアンは文字通り体当たり演技ですが、汚点となるフィルモグラフィーになってしまったようです。男性週刊誌辺りがこぞって取り上げそうですが・・・ボソ(ま、そんな歳でもないか!)。古今東西、女性の“姓”を扱った映画は多いですが、ここまで完璧に失敗した作品も珍しいんじゃないでしょうか。
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