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Deckard's Movie Diary index|past|will
昨日は「大雨と雷」というこの時期にしちゃ、どういうコト?って首を傾げたくなる天気模様で、ホンマに地球は大丈夫かいなぁ?と、心配しちゃいます。で、本日はお日柄もよく好天に恵まれて、何かと話題の『カンダハール』の監督モフセン・マフマルバフの『パンと植木鉢』を観に行きました。この映画は以前にも観たいと思ったのですが、昨年は「300人劇場」なんて辺ぴな場所でやってるもんですから・・・・見逃していました。ところが今回はお隣の渋谷なので・・・。このマフマルバフ一家というのは監督一家で、奥さんも娘も監督。さぞかし居間は五月蝿いコトでしょう。以前娘が作った『背負う人 ブラックボード』という映画は観ましたが、親父の映画は初めてでした。想像していたのは中東の映画特有の「淡々としたリズムの中で描かれる人間模様」なのかなぁ・・・と、思っていたら!さすがに親父は偉いわ!この人はかなりの曲者!IQが高そうです。ストーリーはマフマルバフの自伝絡みで、かつて監督がゲリラ活動をしていた頃、監督に刺された元警官が、熱烈なファンとして彼の前に現れ、その時のコトを映画化しようとするが・・・。最初はいつもの中東映画の流れだったのですが、そこには巧妙に仕掛けられた罠が待っていました。中盤過ぎから徐々に加速をつけて一気にズバ!っと胸に突き刺さります。シンプルで力強いメッセージ!彼らが一番欲している現実であり、理想。そして、それは全ての人に贈られるラストカットでした。傑作!
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