LOUNGE

2007年03月14日(水) 今さら言うの照れくさいけど、俺、お前の好きなとこ星の数ほどあるよ。でも嫌いなとこはその倍はある...nochanです


気づいてみたら、何気に足元ペアルック。恥かち。





『硫黄島からの手紙』の硫黄のニオイ役で全米を揺るがしたnochanです
(惜しくもアカデミー異臭賞は逃しましたが、イイ作品に巡り合えて光栄です)


そんなはなしもさておきですね、

先日、ある男性の友人A君とご飯を食べたのですが

実はその友人A君は、最近彼女にフラれたばかりで、
僕と話していても時々、
フランス映画のパリジェンヌのように窓の外をアンニュイに眺めたり、
その風力で体が宙に上昇するんではないか?というぐらい
深いため息をだしたりするぐらい
まだまだ別れた傷は癒えていないのです。

ま。僕も石田純一ばりの『恋愛癒し語録』を持ってる訳でもなく
さすがに33歳にもなって

「女の人は星の数ほどいるって!」とか
「キレイになって見返してやろうって!」とか

越中さん@侍プロレスラー節で言う勇気もなく、
下らない話をしたりして、その窓辺のパリジェンヌ(ため息空中浮遊)と
パスタがのびまくる夕食を過ごしたのわけです。

ま。しかし。唯一よかったのが、
彼女から言われた言葉があまりにサッパリ(そして大胆に)したもので

「恋愛うんぬんのキライでなく、人としてキライ」と言われたことで

ズルズルいかずにケジメだけはついたのが
せめてもの救いでした。(いや?ホントにいいのか?)

ま。そんなこんなの話をしつつ
「人としてキライはないよね?」という大胆さがやや笑い話になり


「『人としてキライ』もパワーあるけど
 『好きな人に言われて一番凹む言葉』ってなんだろね?」と
言う話になったのです。


いろいろ言葉をだしあったあげく
まず選ぶポイントとしては

・振られるよりもキツイ(むしろ嫌われた方が楽)
・平等の恋愛ではなく、完全に相手が上の立場
・さらっと言われる(もうすでに悪意すら感じてない)

が評価の大きな要。

それを前提にですね、
男二人約1〜2時間ほど練りました。深夜も遅い平日のファミレスで。


そしたらこれまた、答えが意外なとこにありまして


たぶん、これをご覧の方で知ってる人は少ないとは思うのですが
女優の松たか子の出した『アイノトビラ』というアルバムがありまして
(知ってる方は「あ!あの曲か!!」ともう気づいたはず)
そのアルバムにはいってる曲名がハルマゲドン級に恐ろしいのです。


もったいぶっても仕方ないんで言います。


その名も『キミじゃなくてもよかった』


...つらい。


...あとからつらい。


言葉としてのファーストインパクトはないけど
ジワジワとツラさが染みてきて、
考えれば考えるほど心が悲鳴をあげてきます。


想像してみてください。(タイガー・リー風)

たぶん付き合って1ヵ月〜半年ぐらい
まだウイウイしい気持ちの時、
はじめて彼女の部屋に遊びにいって手料理か何かをごちそうになってる時に
男の方がバカップル特有の聞いてられないアホな質問をするわけですよ。

「ねえ、そういや、僕のどこが好きで付き合ったの?」みたいな。
(自分で書いてても恥ずかしくなる)

そうすると彼女が台所で料理に忙しくてこっちを振り向きをせずに

「何よいきなり! うん。ま。そうねぇ...うーん.....
 ま。キミじゃなくてもよかったんだけどね。流れで?みたいな?」


たぶん男の空気が凍ります。
でも女性は何も悪びれず料理を続ける光景。


....キミじゃなくてもよかった。


もし僕がこの男性の立場だったら
この日を境に精神的ショックで、
あっちの方の子供を作る機能がなくなるどころか、
ショック過ぎて内側にめり込むんじゃないか?
というぐらいしんどさを感じます。
(男性にしか分からないだろうけど)

ちなみに友人A君は

「僕だったら内側にめり込むどころか、
 言われた瞬間、その場にポロッと落ちるわ」と言いはなちました。

つまり男性であることを放棄したくなるほどの重い言葉。


禁断の一言ですよ。(禁断の曲名ですね?)


『アイノトビラ』というタイトルのアルバムながら
そのトビラを開いたことを一生後悔しそうな、このタイトル。

恐るべし、松たかこ。

危険とは、人知を超えたところにあるのです。


 < OLD  INDEX  NEW >


nochan [MAIL] [HOMEPAGE]