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2002年11月04日(月) 評決のとき

1969年11月4日、
俳優のマシュー・マコノヒーが生まれました。
怪しげやスプラッターホラーに出演したり、
「リンカーン」という名の実直だけが取り柄の
お巡りさんをやったり、
(『ボーイズ・オン・ザ・サイド』)
かと思えば、血の気の多いトラッカーを
ファンキーに演じたり、
(『小さな贈り物』)
そんな彼が、「第二のポール・ニューマン」として
俄然注目された作品がありました。

評決のとき A Time to Kill
1996年アメリカ ジョエル・シュマッカー監督

今や映画ファンにはおなじみの作家
ジョン・グリシャムの小説に材をとった、
アメリカ(特に南部)の今なお根深い人種問題や、
敵討ちの発想による罪の連鎖など、
とにかく、いろいろと考えるところのある作品でした。

黒人の10歳の少女が白人の男にレイプされ、
将来、子供を産むことができなくなるような傷を負います。
これに激しい憤りを感じた
少女の父親カール(サミュエル・L.ジャクソン)は、
被疑者の男2人をライフルで射殺してしまいました。
その際、白人の警備員(クリス・クーパー)までが
とばっちりで致命的な傷を負ってしまったこともあり、
カールは、かなり不公平感漂う裁判にかけられます。

この勝ち目のなさそうな裁判の
弁護士を引き受けることになったのは、
若い熱血型のジェイク(M.マコノヒー)でした。
検察側のバークリー(ケビン・スペイシー)はそれを知り、
「誕生日でもないのいプレゼントをもらったようなものだ」と
嫌みったらしく余裕の笑みを浮かべ、←本当に嫌な奴
カールを極刑に追い込む気満々でした。

それでもジェイクは、
父のような存在でもある
大先輩のウィルバンクス(ドナルド・サザーランド)や、
親友ハリー(オリバー・プラット)などの弁護士、
さらに、「家が裕福だから報酬は要らないわ」と
助手を買って出る法学生エレン(サンドラ・ブロック)の
協力も得て、蟷螂の斧を振りかざすように、
カールを何とか無罪にしようと頑張ります。
が、警備員がカールに同情的な証言をしたことが
却って心証を悪くしたり、
カールに兄を殺されたことが引き金となり
KKKに入ったフレディー(キーファー・サザーランド)が、
嫌がらせにエレーンを拉致したり、
妻カーラ(アシュリー・ジャッド)にも累が及んだりと、
くじけるには十分過ぎるほどの艱難がごろごろとしていました。

注目すべきは、
ひたすら差別される側の黒人のエゴイズムにも
ちゃんと言及していることでした。
何しろ上記のような超豪華キャストですし、
見せ方も派手なエンターティンメントにはなっていますが、
視点を違えれば当然に思えたり傲慢さに映ったりするような
描写があり、2時間半、飽きさせずに引っ張ります。
幕引きの、どこか皮肉な空気さえ、味な感じがしました。
(と私は感じましたが、まあごらんになってみてください)

しかし、サザーランド親子は相変わらず似ている!
片や、アル中気味だけれども
尊敬と親愛を寄せたくなる弁護士、
片や、KKKに入っていく男、
(↑この説明だけで、人となりとかはもうどうでもいいって気が…)
同じような顔で対照的な役柄だものですから、
作中2ショット(というか絡み)がなくて
本当によかったと思います。
あったら、絶対混乱していたことでしょう。


ユリノキマリ |MAILHomePage