Dailymovie
DiaryINDEXpastwill


2002年10月27日(日) 映画よろず屋週報 Vol29 「義母・姑(+義父)」

特集「義母・姑(+義父)」

このメールマガジンの前身は、
メーリングリスト『日刊きょうの1本』というものでしたが、
それを昨年3月に始めて以来、
本当にいろいろな日があるものだと、
いつもいつも感心したり、呆れたりしていますが、
10月の第4土曜日はというと、何と「義母の日」だそうです。

そこで、義理の母や、結婚によって縁続きになる
嫁・姑の関係が印象に残る映画を取り上げることにしました。
(1本だけ“義父”あり)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

グッドナイト・ムーン Stepmom
1998年クリス・コロンバス監督

邦題は有名な童話のタイトルですが、
原題はずばり「継母」の意味。
ここで「継母」を演じるのは、ジュリア・ロバーツです。
恋人(エド・ハリス)との結婚により、
彼の連れ子の歓心を買おうと
一生懸命頑張るイザベル(ジュリア)と、
いつまでも実の母ジャッキー(スーザン・サランドン)に
べったり懐く子供たち…
前半は、ジャッキーの傲慢さばかり鼻につくのがナンですが、
母親としての女、女としての女、そして子供たちの思い、と、
各方面に気を配ったが故の散漫さに、
この映画全体に好印象さえ持てれば、
それすら微笑ましくさえ思えましょう。
この種の映画の常として、
オトコの存在がお粗末なのは気の毒ですが。

ふたりは最高!ダーマ&グレッグ(テレビ) 
Dharmr & Greg
 1997年〜 アメリカ

現在は深夜にNHKで再放送中の、
アメリカ製シチュエーションコメディー。
ことし2月(3月?)アンマリな結末で
終わってしまったこともあり、
ファンにとっては新シリーズの放映が心から待たれます。
ヒッピーの親にのびのび育てられた
ダーマ(ジェナ・エルフマン)は、
運命の出会いをしたグレッグ(トーマス・ギブソン)と
結婚しますが、
おハイソなグレッグの母キティは
(演じるは、『ベスト・フレンズ・ウェディング』で
C.ディアスの母親を演じたスーザン・サリヴァン
ダーマの余りの突拍子のなさについてゆけません。
それでいて、見進めていくと、
キティが結構、嫁のダーマをかわいがっているのが
微笑ましかったりもします。

くちづけはタンゴの後で
Mrs. Winterbourne

1996年アメリカ リチャード・ベンジャミン監督

ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウルリッチ)原作の
『死者との結婚』をコミカルに映画化した作品。
身寄りのない娘(リッキー・レイク)が
ひょんなことから大金持ちの嫁として迎えられると、
その家で待っていたのは、ショーガール出身の姑、
“ウィンターボーンおかあさま”(シャーリー・マクレーン)でした。

ディープ・エンド・オブ・オーシャン
The Deep End of the Ocean

1999年アメリカ ウール・グロスバード監督

写真家ベス(ミシェル・ファイファー)は、
まだ3つだった次男ベンを同窓会の場で
何者かに連れ去られたショックで、
以来、長男ヴィンセントとの関係もぎくしゃく。
9年後、ほんの偶然からベンを見つけ、家に受け入れるものの、
養父に愛情たっぷりに育てられていた彼にとっては、
自分の血道のはずなのに、なかなかなじむことができない…
9年間、長男との関係をおろそかにするほどに
次男のことを想い、嘆き悲しんでいたベスよりも、
ある日突然、愛する息子をもぎとられる養父に
感情移入してしまうかも。

ステラ  Stella
1990年アメリカ ジョン・アーマン監督

とっても意外なような気もするのですが、
主演ベット・ミドラーは、この映画の演技で
ゴールデン・ラズベリー賞にノミネートされていたそうです。
1925年と37年に製作された映画の、さらにリメイク版。
シングルマザー(ミドラー)と
娘(トリーニ・フルバラード)との
切っても切れない絆を温かく描いた好編でしたが、
最後の最後で母が娘の幸福のためにしたことは、
別れた男(一応、娘の父)の
恋人(マーシャ・メイスン)に
娘を託すことでした。
なお、イタリア語で「星」という意味の名前“ステラ”は、
下町育ちの女性に多い名前なんだそうな。
ガラッパチではあるけれど、愛情はたっぷり、という
ミドラーが演じたこの役にはぴったりでした。
何やってもうまい人ゆえ、
ベタベタの母娘ものに出演したというだけで、
ラジー賞ノミネートにつながってしまったのでしょう。

エバー・アフター Ever After
1998年アメリカ アンディ・テナント 監督

いわゆるシンデレラ(サンドリヨン)をモチーフとした物語。
シンデレラ的ポジションである“ダニエル”を、
ドルー・バリモアが演じています。
城主である彼女の父の再婚相手で、新婚早々、その夫に死なれ、
しかも、そいつが最後に気にかけたのは自分ではなく娘だった!
ということがトラウマになって(多分)、城を乗っ取り、
性格の悪い姉娘とともに(妹娘の方はそうでもない)
にっくき継娘ダニエルをいびりまくる継母を、
アンジェリカ・ヒューストンが怪演しています。


ユリノキマリ |MAILHomePage