Dailymovie
DiaryINDEXpastwill


2002年05月07日(火) オペラハット

1901年5月7日、ゲイリー・クーパーが生まれました。
アメリカに先んじて、日本の映画ファンが見出したという説のある、
(獅子文六の「悦ちゃん」の中で、気取ったハンサムのことを
「ゲイリー・クーパーが曲がったみたいな顔」
と表現するくだりがありましたが、
それって果たしてハンサムなのでしょうかねえ…)

クーパー氏の御清潔そうなハンサムぶりにぴったりの作品といえば、
何といってもコレではないでしょうか?と、個人的には思います。

オペラハット Mr. Deeds Goes to Town
1936年アメリカ  フランク・キャプラ監督


最近、“Mr. Deeds”(邦題不明)というタイトルで、
アダム・サンドラーとウィノーナ・ライダーによるリメイクもつくられました。
プロットはほぼ同じと思われます。(そりゃ、リメイクだからね…)

田舎で、ポストカードに添える詩などを書きながら
のんびりと暮らしていたディーズ(クーパー)は、
ある日突然、大富豪の遺産相続人になり、大都会へと赴きます。

彼は「悩める乙女を救う」という恋愛観の持ち主で、
たまたま屋敷の近くで行き倒れになりかけていた
可憐な女性メリー(ジーン・アーサー)に一目惚れし、
彼女に食事をごちそうしながら、気の毒な身の上を聞いたことで、
すっかり彼女のとりこになってしまいました。
が、彼女の正体は、実はスクープ狙いの新聞記者だったのです。

「田舎から出てきて、大金をつかんで調子に乗っている男」として、
彼は新聞にからかいの意図のみで書き立てられ、
「シンデレラ男」と揶揄されます。
そんな中でメリーだけは自分を笑わないと、ますます信頼を深めますが、
彼女こそ「シンデレラ男」と書き立てた張本人であることなど、
知る由もありません。
メリー(本名じゃないけど)はメリーで、
最初は取材のためにつき合っていた彼に、
だんだんと惹かれていくのでした。

しかしある日、ディーズは側近の男からメリーの正体を知らされます。
そのショックと、
有り余る財産を人々の役に立つことに使いたいと思い立ち、
大規模な農場建設の計画を立てたものが、
それをよく思わない周囲の人間に妨害され、
禁治産者呼ばわりされて裁判にかけられたことで、
明るく屈託のなかった彼が、すっかり心を閉ざしてしまうのですが……

起伏に富んだ、飽きさせないドラマでした。
艱難に遭いながらも、行き着くところに行き着くという筋運びは、
いかにもキャプラ節という感じですが、
中でも痛快さにおいてはピカイチだと思います。
もうネタバレしたも同然ですが、約束されたハッピーエンドというのも
この場合、悪くないと思いますよ。

ゲイリー・クーパーの、取り澄ました顔でボケをかますさまや、
「働く美女」がよく似合うジーン・アーサーの泣き笑い顔が最高です。

実はこの作品、メリーが速記者だと自称したことに因み、
昨年10月28日(速記記念日)に御紹介したのですが、
その分を手違いにより削除してしまったので、
今回改めて取り上げることにしました。


ユリノキマリ |MAILHomePage