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2002年04月13日(土) 去年マリエンバートで

4月13日は、映画監督アラン・レネの誕生日です(1922年)。
では、こんなのどうでしょうか。


去年マリエンバートで 
L'annee Derniere a Marienbad

1961年フランス アラン・レネ監督


私がこちらで御紹介させていただく映画の基準は、
「好きな作品・好きになれる部分がある作品」、これのみです。
ジャンル偏食気味とはいえ映画が大好きなので、
(揶揄することはあっても)批評がましいことは
できるだけ書きたくないと思い、
「全体はナンだけど、あのシーンは好き」と思える部分があれば、
どんどん書いてきました。

で、今回の作品ですが、
「嫌いになれない作品」という表現がぴったりです。
もう徹頭徹尾、何が言いたいのか、
私のシンプルな頭では全く全然金輪際、判りませんでした。
が、メッセージ性が強く、何が言いたいのかはっきりしている作品でも、
その肝心のメッセージに共感できなければ、
「好きになれない映画」になってしまうわけですから…ねえ。

ストーリー?書けません。
何やらお屋敷が出てきて、シンメトリーなデザインの庭を散歩していて、
(フランス映画の庭なら、「僕の伯父さん」の方がすてき)
男と女が出てきて、ただひたすら、
去年マリエンバートで会ったの会わないのという話題を
繰り返しているだけです。人間関係もよくわかりません。

その難解さは、見る前からあちこちで吹き込まれていたので、
この映画が「好き」という人を、見るまでは全く信用していませんでした。
が、見てみると、「嫌い」と言うのがはばかられるんですな、これが。
全く理解できていなかったくせに、
(そして、それを明言するのも全く恥ずかしくないのに)
それでも、その理由だけで「この映画パス!」とはならないのでした。
お勧めするときも、「ごらんになって」というよりは、
「体験してみてはいかがでしょう?」という言葉を
使ってみたい気がします。

子供のころ、両のこぶしで両目をこすり、
しばらく目を閉じたままでいると、何やら「映像」が
そのまぶたの上に現れている気がしていました。
それは、なぜか戦争のイメージだったり、
ペルシャ(多分)のバザールだったり、いろいろです。
みんな、本で見たり、たまたま話を聞いたりしたことばかりでしたが、
今、久しぶりにやってみたら、なあんにも浮かびませんでした。
ひょっとして、私のマリエンバートは、
まぶたの上に浮かんだ風景だったかも…と思ったのに、チェッです。

5歳や7歳や11歳の私は、戦争もバザールもリアルには知らず、
33歳の今も、まあ実態は大差ないのですが、
それでも、子供の頃よりは情報があれこれインプットされている分、
「知っている」という勘違い度も高くなっています。
経験や情報が想像の介添えをしてくれることは多いけれど、
邪魔するってことも確かにあるようですね。
かえって、アタマを5歳児くらいに戻してから見た方が
すんなり入ってくる話かもしれません。

付言させていただきますと、私はこの映画、2度見る気はありません。
ぜひとも第一印象だけをすべてにさせていただきたい!
でも、はまった人は、自分なりの答えを見つけるため、
何度も繰り返し見てしまうのではと思います。


ユリノキマリ |MAILHomePage