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2001年09月22日(土) リトル・ダーリング

リトル・ダーリングLittle Darlings
1980年アメリカ ロナルド・F・マクスウェル 監督


ある年齢(30代半ばくらい)の、
中学生くらいで映画に目覚めた人にとっては、
タイトルだけでにやにやしてしまうような作品かもしれません。
ちなみに33歳で、映画に本格的に目覚めたのは18くらいだった私は、
そのちょっと前に、深夜テレビで見ました。
出演者のうち、当時人気絶頂だった
テイタム・オニールくらいはさすがに知っていましたが、
クリスティのことはこの映画で知ったし、
クリスティの相手役のロン毛の少年は誰なんだろう、
なんかヘンな顔だな〜とのどかに眺めていました。
その人の名は、今や性格俳優とさえ呼べてしまう個性派、
マット・ディロンだったんですね。

サマーキャンプと、少女のロストバージンがテーマです。
不良少女エンジェル(クリス)と、
お嬢さまのフェリス(テータム)は、
初対面から気が合わず、張り合ってばかりいますが、
モデルの仕事をしている早熟な少女にけしかけられて、
2人に「どちらが先に大人になるか」の賭けをさせます。
このモデルの少女というのは、
『ラストタンゴ・イン・パリ』
マーロン・ブランドーってセクシーだわ」
と、年齢不相応な大人っぽい映画を好むのですが、
アメリカではあんな頽廃的な映画を、
サマーキャンプに出るようなガキが見ても、
とがめないのだろうかと、
今になって振り返ると思います。
(今だったらNGですね。当時だからOKだったのでしょう、きっと)

「大人になる」とは、
これすなわち「ロストバージン」です。
となると、1人ではできませんから、相手探しが必要なのですが、
エンジェルは同世代のイケメン、
フェリスは大人っぽい指導員の男性を選び、
それぞれの方法でアプローチを始めます。
さあ、賭けに勝つのはどちらでしょう?

人生観を変えるような映画ではありません。
人には見せない秘密のアルバムをつくっておいて、
そこに張って、自分だけで自虐的に眺めて、
「わ〜、こんなこともあったねぇ」
と苦笑するような写真がありませんか?
それに似た映画です。

アメリカ映画でおなじみの
サマーキャンプを扱った映画の中では、
その様子が丁寧に描かれている方ではないかと思います。
アメリカって楽しそうと思うか、
こんなものに参加するのはうっとうしいと思うか、
まあ人それぞれでしょうが、
「うっとうしい」と思ってしまう派の私も、映画は楽しめました。

そういえば、私が見たバージョンは、
テータム・オニールの声を、
柏原芳恵が吹き替えていた覚えがあります。
(確かに雰囲気は似ているかも)
クリスティ・マクニコルの方は、
「サザエさん」の現カツオくんでもおなじみの、
富永み〜なさんだったような気がするのですが…
結構テンションの高い役が多い人ですが、
この映画では、
けだるそうにしゃべるのがぴったりでした。


ユリノキマリ |MAILHomePage