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2001年09月03日(月) ブロードウェイのダニー・ローズ

ブロードウェイのダニー・ローズ
Broadway Danny Rose

1984年アメリカ ウディ・アレン監督


地味ですが、実は私が最も好きなウディ・アレン作品です。

主人公のダニー・ローズは、何か偉業を成し遂げたわけではない、
芸人としても売れなかった、
そして、売れない芸人のエージェントばかり務めている、
そんな男です。

が、彼の愉快なエピソードをサカナに、
ブロードウェイの芸人たちは、食堂に集ってわいわいと語り合い、
「こんな話知ってるかい?」と自慢し合うのでした。
その芸人たちのヨタ話を映像化したのが、この映画です。
とっておきのエピソードが披露され、芸人たちの晩餐が終わるまで、
1時間半弱に、コンパクトに小気味よくまとめられていました。

モノクロの処理がよく似合う映画でした。
また、当時アレンと関係がうまくいっていたミア・ファローが、
いつもとはちょっと違う蓮っ葉な女性を好演していたのも
付け加えておきたいポイントです。

実は私、
「お笑い芸人を扱った映画の中に出てくるギャグはつまらない」
という偏見を、密かに持っているのですが、
この映画の中でアレンがカマすギャグは、
“くだらなくておもしろい”と思います。
80年代になってから鳴りをひそめていた感のある
ドタバタ色も濃いので、
アレン映画=小面倒くさい、というイメージが強くて手が出ない方にも、
ぜひともお勧めしたいと思います。


ユリノキマリ |MAILHomePage