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2001年05月17日(木) こねこ

1年前の日記を読んでいたら、この名前が出てきたので、
ちょっといい映画だったし、御紹介させていただきます。

こねこ The Kitten
1996年ロシア イワン・ホポフ監督


モスクワの結構裕福そうな音楽家一家の家から、
仔猫チグラーシャが行方不明になり、
(トラちゃん、といったニュアンスの言葉…らしい)
猫の調教師にチグラーシャが保護されている間、
一家はチグちゃんの消息についてあれこれと想像し、心配し、
とるもの手につかずという風情。
一方のチグちゃんは、大勢の「野良仲間」とともに、
結構楽しげに生活しているけれども、
ある日、テレビで自分が「尋ね猫」になっていると知り、
仲間の力をかりながら、懐かしの我が家に帰る、
そんなストーリーです。

猫の調教師を演じた男性は、私生活でも本職さんだそうで、
大勢の猫に囲まれ、決して豊かとはいえない生活の中で、
猫にエサを与え、本当に尊重してかわいがっている様子が、
非常に好ましいものでした。
「ペット譲ります」「ペット求めます」といったやりとりが、
街の広場のようなところで定期的に行われているらしい、
ということがわかるシーンがあり、
モスクワ市民の生活がちょっと覗けるのも興味深いところでした。
ハリウッド映画なら、もっと派手に小器用に演出するのでしょうが、
特撮・CGなしであそこまでできるのは大したものです。
そう、猫って結構賢くて器用なんですよね。
1シーンだけ、やや暴力的なところもありますけれども、
おおむねほのぼのとしていて、小さな子供に見せても差し支えないし、
本当にキュ〜〜トでラヴリーーーな「猫好きのための映画」です。
猫はあんまり…という方も、そもそも動物映画は苦手という方も、
「結構かわいい奴らじゃん」と思えるかもしれません。
何となく、映画の世界では犬に比べて分が悪い感のある猫ですが、
この映画は買いです。
でも、「仔猫物語」のチャトランもかわいいですね。
小5の娘が使っている学習ノートは、「ムツゴロウシリーズ」で、
動物の写真や、「チャトラン」や「ブースケ」といったおなじみさんの
小さなカットが隅っこに入っていたりして、
方眼紙や細い罫が入ったタイプなどは、
大人にも愛用者がいるかも?と思うほどキュートです。
あのノートに使われている写真のチャトランって、
一体何代目でしょうか?
あの映画がもう15年も前の作品で、
映画撮影中にもちょこちょこ代替わりしていたでしょうが。
そういえば、「こねこ」のチグちゃんも、途中、
明らかに「小さく」なったりしていますが、
逆に考えれば、よくあんな美しいトラ猫が、
何匹か知らないけれどもよく調達できたものです。
「財政難にもめげず、スタッフは健闘した」らしいので、その賜物でしょうね。
ちょっと話は逸れますが、「101」のダルメシアンの子犬たち、
(101匹のうちの99匹…かな)
実際の撮影には200匹くらい使われたそうで。
『ベイブ』でも、子豚はいとも簡単にウマソーに太ってしまうので、
結構な数の子豚を用意したようですし。
そういえば、『ベイブ』に登場する猫って、本当に嫌な子でしたね。


ユリノキマリ |MAILHomePage