囚はれのシネマ日記
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まだディゴワンの水玉ボウルが手に入らなかつたとき、私は似たやうなものを探してゐた。 ディゴワンの水玉にはピンク、水色、からし色の三色があり、これをディゴワン水玉三姉妹と呼び、三姉妹が揃ふとドレスの花が咲いたやうになる。 水玉模様といふのはなんとなく60年代のアメリカ文化の感じと思つてゐたけれど、フランスでは昔から鍋、やかん、カップ&ソーサー、ムーランルージュの踊り子の衣装に、赤地に白の水玉といふ派手な柄が使はれてゐたらしく、アンティークではしばしばこの柄にお目にかかるし、また人気もある。 日本では鍋ややかんは金か銀のアルミがふつうだつたから、たぶん日本人の美意識がそれを許さなかつのでせう、台所に女の子のスカートみたいな水玉模様なんてことは。 で、ディゴワンの水玉の代はりに見つけたのがこのカフェオレボウル。 日本の倉敷意匠といふ会社のもので、ここはフランスのカフェオレボウルのそつくりさんを色々と世に出してゐる。 でも、このボウルはそつくりさんといふ程には似てゐない。 まづカスタードクリーム色が似てない、ディゴワンはマスタード色だから。 そして形もぜんぜん似てゐない。 こちらは高さがなくて幅が広くぼつてりと重い、新生児ぐらひあるかも。 あちらはもつとスマートで軽々としてゐる。 いつたいどう云ふつもりで作つたんだらう。 これは漬物鉢か、ペットの餌用に向いてゐるかもしれない。 とても据はりがいいから。
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