囚はれのシネマ日記
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| 2006年08月03日(木) |
ウェストサイド・ストーリー |
 北千住に高層ビルの芸術センターができたのは1年ぐらゐ前だと思ふ。 そのなかに黒澤明映画塾ができ塾長が仲代達矢となるはずだつた。 ところが黒澤明映画塾の計画は中止された。 どういふ事情かは分からない。 でも映画館は作られて、名作が上映されてゐのだつた。 たとへばゴダールの『ウィーク・エンド』。 たとへばアンゲロプロスの『エレニの旅』。 そして黒澤明の作品のかずかず。 『ウィーク・エンド』は5月17日〜30日の上映、もう少し早く 気づいてゐれば… これはたしかゴダールのDVDボックスでしか販売されてない。 つくづく惜しい、オーシーツクツク。 そのかはり上映中の『ウェストサイド・ストーリー』を見に行つた。 ジョージ・チャキリスがハサミのやうに脚をチョキリと振り上げて 踊るあのミュージカルである。 ジョージ・チャキリスは、この映画のこの役をどうしてもやりたくてオーディションに受かつたときの歓びを忘れられないと、語つてゐた。 もう60歳は過ぎてゐるだらうけれど素敵な風貌で。 たしかにチャキリスはこの映画で際立つてゐた。 まるで彼にだけ電流が仕掛けられてゐるかのやうに、ピリピリ小股の切れ上がつたダンスをしてゐた。 チャキリスの役はプエルトリコから来た移民労働者で、同胞の労働者たちグループのリーダー的存在。 プ・エルトリコなのか。 プエル・トリコなのか。 プエルト・リコなのか。 そのプエルトリコグループがアメリカの下流社会のチンピラグループと喧嘩しあふといふストーリー。 どちらのグループもアメリカの豊かさからは弾き出された貧しき若者たち。 彼らの乱闘シーンは統制された乱舞といふ感じで、ニューヨークのスラムを背景にしたその躍動がすばらしくて新しい。 1961年、ロバート・ワイズ監督作品。 レナード・バンスタインの音楽もすばらしくカタルシス。 あの名曲「クール」もしかり。 わたしは久しぶりの大画面を目の前にして高校生のやうに息をのんだ。 この映画館「ブルースタジオ」にその日の観客はおよそ10名。 わたしはたつた1000円で、よく冷房の効いたスタジオのど真ん中の席でゆうゆうと名画を鑑賞することができたのでありました。 つひに自転車で行ける映画館が出来たのでありました、ウレシーツクツク。
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