海を進む
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2007年10月20日(土) できなかったプロポーズ

2週間くらい前、私はもっと彼と向き合おうって決めて、距離を置くのをやめた。
二人のあいだは前と何も変わっていないけど、私は、この数日、結婚しようかなと
思い始めていた。

自分の力だけで誰にも頼らずに生きてるってプライドを守りたいとか、
結婚するような年齢になったからそのとき付き合ってる人と結婚するなんて
バカバカしいとか、他にもいろんなことにやたらと拘っていたけど、
そういうのはもう薄らいできていた。
親の期待通りになることが我慢ならない時期が長かったけれど、
最近は、私が結婚するとなったら両親がどれだけ喜ぶか想像すると、嬉しかった。
10年目の一人暮らしにも、未練はないと思った。
今後一生もう恋愛することがなくても、かまわないと思った。

それで、私は彼に、やっぱり私あなたと結婚するって言おうと思った。
それは水曜日のこと。平日に会うのはすごーく久しぶりで、
会社の帰りにそのまま電車で彼の家に行くのもたぶん半年ぶりで、
懐かしいような新鮮なような気持ちで、今日は結婚するって言うんだって
ちょっとドキドキしながら彼の家に行った。彼は帰ってくるのが遅くなるそうで
だいぶ時間があって、私が夜ご飯を作った。
彼が帰ってきて一緒にご飯を食べて、一緒にテレビを見て、もう寝る時間になっても、
私はなかなか言い出せなかった。
どうしてだろう。とにかく、朝になって彼が私より先に仕事に出て行くまで、
結局言い出せなかった。
どうしてだろう。まだ迷ってるのかもしれない。

金曜日も会うことになった。でも言い出せなかった。
車でファミレスに行ってきた後に彼は仕事をし始めて、それが終わったら、
ものすごく眠そうな顔になってた。
もう寝るんでしょ、と言うと、寝ます、と彼が言って、それがものすごく悲しくて、
私はまたわーわー泣いた。わーわーというか、今回はトイレに入って声を出さないで
泣いた。その間に彼は本当に寝た。もう結婚の話どころではなかった。
それで今朝早く、彼は職場の旅行に出かけていった。

そういうわけで、結婚するって結局言えなかったし、それどころではなくなった。
結局揺れているんだ。
そういう時こそ、タイミングって大切なのかもしれない。
彼と結婚しなかったら、一生きっと後悔するんだろうって、よく思う。
彼と別れて、もし新しい出会いがあって、大恋愛ができたなら、別。
でもそうとは限らないから。
彼と付き合い始める前と同じように、何もない、誰もいない何年もが
待ってるかもしれない。
何年かだけならいいけど、何十年かもしれない。一生かもしれない。
だから彼と結婚しなかったらきっと後悔するんだろうって思うんだけど、
だけど、私は今までそんな打算的な選択はしてこなかったはずなんだ。
そういう考え方してきてない。
それで結果がうまくいってるわけじゃないけど。

もしも彼が、毎日とは言わない、たまにでも、私が眠るまで
私の髪を撫でてくれるなら、それだけで結婚する理由になるかもしれない。


きなこ |MAILBBS