海を進む
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5年前の12月、今と同じような気持ちだった。 私は大学二年生で、音楽のサークルに入っていて、12月25日が一年に一度の演奏会の日だった。 私は同じサークルの一年生の男の子のことが好きだった。 今なら「好きだった」と断言できるけど、当時はそう思っていなかった。 春に初めて会ってから気になってはいたものの、好きだとは自分で認識しないようにしてた。 しかも、その子は夏から同じサークルの私と同じ学年の女の子とつきあっていた。 だから、無意識にだけど、好きだとは認めたくなかったと思う。 それだけど、どんどん好きになっていった。 今思えば。 惹かれて惹かれて仕方がない、という感じ。 12月は毎日夜遅くまでサークルの練習で、毎日彼と顔を合わせ、 胸がキリキリしりながら平気なふりをし、好きなんかじゃないと自分にも嘘をついて、 帰り道には一人で涙を流していた。 自分の辛さがなぜなのかよくわからずにただただ辛かったような。 そんな五年前と、同じ気持ち。
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