海を進む
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羽根なんかない。
眠いのに、持ち帰った仕事しなくっちゃ。 昨日は例の年上の新入社員の歓迎会だった。午後、急に決まった。 うちの会社の飲み会って、必ず朝までなの。 昨日は夜明けごろタクシーで帰れたけど。 とにかく眠い。
帰るのがちょっと遅くなって駅に着くのが深夜1時過ぎちゃうと、 最寄りのコンビニが閉まってしまう。 コンビニなのに。 遠回りして帰れば閉まらないコンビニに寄れるのだけど、疲れてるときは行く気にならない。 せめて飲み物ぐらい買いたいのに。 野菜ジュースも毎日飲まなきゃ気が済まないのに。 家に帰ってからお湯沸かそうして電気コンロのスイッチ入れるとブレーカーが落ちた。 嫌がらせに違いない。 やっぱり、こんな深夜じゃなく、夕方か夜に終わる仕事がいいな。 朝は早くてもいいから。 どのお店も普通にまだ開いてる時間に帰れれば、ぜんぜん違うと思う。 昔から、子どもの頃から、夜更かしばかりする子だった。 それでも、夜が更けていくのがいつもいつもたまらなく嫌だった。 遅くなればなるほど寂しくなって憂鬱になった。 眠れない夜、何度も何度も部屋のドアを開けて、両親の寝室のドアを見た。 ドアの下の細ーい隙間からまだ明かりが見えると、ものすごく安心した。 もう明かりが消えていると、絶望的な気分になった。 世界にたった一人で取り残されたようだった。 同じ屋根の下でまだ誰かが起きている内に、その気配を感じながら布団に入りたい。 もう今は一年に一回もないことだけど、それ以上に安心することってないと思う。 世界中で起きているのは自分だけって気がした夜が今までに何千回あったんだろう。 こんな思いをしなくなる日っていつか来るんだろうか。
寒い。おなかすいた。眠い。 日曜日って仕事が忙しいから憂鬱だな。
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