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2016年01月24日(日) 「007 スペクター」

※ネタバレしてますよ







やー面白かった!前作スカイフォールの鬱々と冷たい雰囲気を引き継ぎつつも適度にユーモアがあり荒唐無稽アクション満載でしっかりエンターテイメントしてたこと、そして何よりボンド+Q+M+マネーペニーというチームの団結が前面に描かれラストできれいにまとまってたとこがよかったです。ダニエルボンドやっぱり好きだわー。

まず冒頭のアバンタイトルからしておしゃれでかっこいい、いかにも007らしい幕開けでした。メキシコの祭りのさなか、美女としけこんだホテルの部屋を抜け出してターゲットを追い詰めるまでの長回し。後半はヘリに乗り込んでの格闘になるんですが、人でごった返した広場の真上で曲芸飛行が繰り広げられるものだから手に汗握る。ほんとすごい曲芸なんですよ、ブルーインパルスみたいなんだもん。ヘリが。
そして見事格闘に勝利し悠々ヘリの操縦席に座ったボンドのドヤ顔が可愛すぎてな…なにこれダニエルボンドこんなに可愛かったっけ…とニヤニヤしていたらそのままサム・スミスのOPに突入し、今度はおもむろに触手プレイが始まったのでもうどうしようかと思いました。ニヤニヤが止まらん!前作アデルのOPとはまた違うけど今作のOPも私は好きだなー。ダニエルボンドは脱ぐとまた一段とセクシーですよねニヤニヤ。
ニヤニヤしてるうちに本編が始まって、そこからは世界を股にかけたジェームス・ボンドの大活躍、なんつーか期待を裏切らないお約束っぷりです。そうそうこれが見たかったのよ〜っていうね。カーチェイスあり、美女とのロマンスあり、豪華列車内バトルあり。個人的には大雪原のあたりが好きです。景色が圧巻!ボンドガールのレア・セドゥちゃんもいわゆる「美女」とはタイプが違うけどきれいで聡明でフランスの女優さんらしい魅力があります。一方いわゆる「美女」なモニカ・ベルッチの方はもう少し美しく撮ってあげられなかったものか…と思いましたが。あるいはあえて未亡人の疲れと憔悴を表現していたのだろうか。いずれにせよ年をとったなあと。

今作の敵は二方面あって、まあもとをただせば根っこは同じなんですが、まずボンドと直接対立するのがクリストフ・ヴァルツ演じる悪の親玉オーベルハウザー。実は鬼籍に入った歴代の登場人物たち(私の愛する前作シルヴァもプレイバックでチラッと出てくるよ!)の死にことごとく関わっており、さらにボンド個人とも深い因縁があるという壮大な設定です。が、設定てんこ盛りなわりにやることがショボいのはシルヴァと同様っつうか(笑)、序盤は後ろ姿とか逆光シーンばかりで顔見せないうえ会話は側近に囁いて声も聞かせない、どんだけ重鎮だよと思わせるもったいぶり方だったくせにいざ登場してやったことといったら針刺すだけのちまちま拷問。おまけに自前の基地は簡単に爆破され、ラストに至ってはヘリに乗ってるのにボンドのハンドガン一丁で撃ち落とされちゃう間抜けっぷりです(そもそもヘリをハンドガンで落とせるものなのか。それくらいボンドがすごいということなのか)。つーかあの最後のビルの中、ボンドが来るまでの間に一生懸命導線張り巡らしたり誘導矢印書いて回ったり写真を貼りつけたりいそいそ下準備してたのかと思うと愛しさがこみ上げるわオーベルハウザー…。ボンドとの因縁にしてもジョジョの奇妙な冒険みたいだし、この人どこかシルヴァと同じにおいがしますよ、恨みのこじらせ方が。もったいぶって出てくるわりに拍子抜けな悪役というのは最早サム・メンデス版007の定番ですね。うん、嫌いじゃない!

で、もう一方の敵というのがMI6を壊滅に追い込む新体制。各国の情報を集めて一括管理することを目論む若手官僚Cがレイフ演ずるMと真っ向対決します。対決というか、ほとんどMの負け戦。MI6は実質解体に追い込まれてしまうんだけど、そこからのチーム団結巻き返しがいい!しかも今作では、現場に出ていくMが見られます。現場に出るレイフが見られます(大事なことは二度)。これは貴重…! それからMのことで印象的だったのが、Cに対して言った「殺しのライセンスは“殺さない”ライセンスだ」という言葉を、ボンドが最後にきちんと体現したところ。新しいMとボンドとの結束を感じました。いちいち確認し合わなくても通じ合っている、志は同じなんだなっていう。
あとはなんだろう、Qが相変わらず可愛かったです。Qのあの服装とか喋り方とか仕草とか、計算され尽くしたような絶妙な野暮ったさは見事ですよね。野暮ったいのに可愛い。野暮った可愛い。持ち歩いてるノートPCにステッカーべたべた貼ってあるところもその道のオタクっぽくてグー!

ということで、前作スカイフォールが好きだった人なら今作も楽しめるんじゃないかと思いました。全編通してお約束を守ってくれるというか。つっこみどころは満載、だがそこがいい!!!という感じ。映画館超久々だったけど面倒がらず行ってよかったです。楽しかった!




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007 スペクター
【SPECTRE】

2015年 イギリス・アメリカ /日本公開 2015年
監督:サム・メンデス
出演:ダニエル・クレイグ、クリストフ・ヴァルツ、レア・セドゥ、
ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、レイフ・ファインズ
(劇場鑑賞)


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