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2002年09月06日(金) イン・ザ・ベッドルーム

マリサ・トメイが大好きなので絶対観に行こう!と思いつつ結局公開から一月も経ってしまいました。ほんとは二週間くらい前のレディースデイに一度観ようとしたんだけど、その時は超満員、立ち見だと言われて断念したのでした。でも今回もかなりの人混み。やっぱりアカデミー賞ノミネートで注目されてるのでしょうか。東京はここ(銀座)一ヶ所でしかやってないしね。


メイン州の小さな町に住む中年夫婦(トム・ウィルキンソン&シシー・スペイセク)を中心に、彼らの一人息子とその年上の恋人、また彼女の別居中の夫などが関わり合って進んでいくお話。はっきり言って、暗い。そして長い(131分)。しかしながら退屈だったかというとそういうわけでもなく、むしろ最後まで息を詰めて見守りたくなる緊張感。何だろうなぁこれは。やっぱり演技力?だよね、きっと。みんな上手かった。
登場人物は誰もがごく普通の人々で、大声で怒鳴ったり叫んだりということをほとんどしない。めまぐるしい展開というわけでもないし、音楽も必要最小限に抑えられていて、終始静かに語られる。なのに、つまり奇を衒った演出は全くないのに、ついついスクリーンに惹きつけられてしまうんですよ。不思議。ピンと張りつめた空気が満ちている感じ。

決して仲が悪いわけじゃない。でも気持ちは微妙にずれていて、実はそれぞれが勝手な立場で子供を愛してる。何となく気付いてはいるものの目を背けていたその状況が、息子を失ったことで次第に表面化し、やがて夫婦の思いは衝突する。――― こうしてくどくど言葉で説明するほど野暮なことはないんだけど(だからまだ観てない方はなるべく反転させないように)、このあたりの過程が実に見事に描かれていたと思います。その後のちょっとサスペンス風な展開も良かった。


それからマリサ・トメイ、やっぱり好きだなー。でも中盤からは泣き顔ばかりで少々残念。そういや「ザ・ウォッチャー」でもあんまり笑ってなかったし。…って、どっちも役柄上仕方ないことなんですけどね。笑顔がとってもキュートな女優さんなので、また明るい映画にも出て欲しいです。



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イン・ザ・ベッドルーム 【IN THE BEDROOM】

2001年 アメリカ / 日本公開 2002年
監督:トッド・フィールド
出演:トム・ウィルキンソン、シシー・スペイセク
マリサ・トメイ、ニック・スタール
(劇場鑑賞)


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