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2002年06月02日(日) ガタカ

自分を、自分たらしめているものは何なのか。

イーサン・ホーク演ずる主人公は、自分の夢のために、自分自身を捨てます。彼個人の肉体的痕跡全てを排除しながら他人になりすまし、たとえいつか夢が実現したとしても、それは自分であって自分ではない。
一方で、遺伝子操作により生を受け完璧な遺伝子を持ちつつも、不慮の事故で障害者となってしまったジュード・ロウ。隠れて暮らしながら自身の遺伝的特徴だけを黙々と提供し、データ上でのみ存在している彼もまた、自分であって自分ではない。

旧世紀のサイエンスは要素還元主義に基づいて発展し、遺伝子まで辿り着きました。生身の一個体と、それを突き詰めて行き着く遺伝子。客観的絶対的情報としての遺伝子。ゆえに人は、生まれ持った遺伝子によって全てが決まってしまうものなのか。本当に?
主人公の生き方に投影して描かれるのは、そうした「遺伝子に挑戦しようとする“意志”の力」だと思います。兄弟の相克、ジュード・ロウとイーサン・ホークの関係、事件の真犯人、医師の言動、そしてそれぞれの結末…、など、SFでありながら人間ドラマ風な印象が残りました。

脚本的につっこみたいところもないわけではないのですが、でも私はこの映画好きだな。まず主演の夫婦が好きですし(常にキャストによって作品の好き嫌いがわかれるミーハーな私)。いや、この時にはまだ夫婦ではないか。これがきっかけで結婚したんだっけ?

あとはジュード・ロウ。惚れたよ(またか)。「A.I.」のジゴロ・ジョーにも違う意味で惚れたけど。本作での彼は、すごく切ない。
そして切ないと言えば音楽。出たなマイケル・ナイマン! 好きだ!(またか) 内容がどうあれ、鈍くうねる灰色の海にこの人の旋律が重なればもうそれだけでドラマチックな雰囲気は半分完成したようなもので、何だかちょっと反則だなあと思いながらも私は、ついつい画面に引き込まれてしまったのでした。




ところでこの「ガタカ」っていうタイトルは、…あ、カタカナで書いちゃうと何の意味もないか。つまり、「…GATTACA…」、なんですよね? 私は観終わって初めて気付いたのですが、なるほどそう考えると、オープニングのキャストのクレジットなんてなかなか意味深い演出だなあと思いました。
(全然ネタバレではないのだけど何となく隠してみる)




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ガタカ 【GATTACA】

1997年アメリカ / 日本公開:1998年
監督:アンドリュー・ニコル
出演:イーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュード・ロウ
(ビデオ鑑賞)


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