ひとりアライグマ同盟バナ 朶話事 たわごと

目次最新来し方行く道


2004年12月19日(日) 映画『東京原発』

映画『東京原発』 監督・脚本:山川 元(DVD)

 キャスト:
  役所広司、段田安則、平田満、田山涼成、菅原大吉、
  岸部一徳、綾田俊樹、徳井優、益岡徹、塩見三省、吉田日出子

 見事なまでの問題提起型社会派で、
 なのに、どこまでもギャグに走った、
 ほぼおっさんだけの、あらゆる意味でクサーイ映画。

 ある日突然、役所広司演じる東京都知事が
 東京のド真ん中に原発を誘致する!と宣言する。
 そしてその時同時に、
 秘密裏に進む国家機密がエライことなろうとしている。

 どこかで見たような雰囲気だと思ったら、
 言うなればパトレーバーの「二課の一番長い日」かな。

 カメラはずっと会議室の中と蛇行する車を追っているだけ。
 あまりにステレオタイプのキャラ達が、
 しっかりそれぞれの役割分担を担って、
 内容はあまりにリアルで現実として重いのに、
 それをすっかり全部ギャグにしてしまっている。
 ハラハラする場面のはずなのに、
 思わずツッコミの嵐に爆笑してしまう。

 わざわざ劇場で観る必要はないけれど、
 居間のTVの前で皆でカウチポテトでも摘みながら、
 あちこち突っ込んで笑い転げつつ、
 気が付いたら原発の現状をお勉強して愕然となってみませんか。

***

この間書けなかった「あらしのよるに」の話ですが、
こないだTVに、ちょっとだけ作者の人が出てたんですよ。
で、こんな話をしてたんですね。

初版ではオオカミとヤギの科白回しが、
性別を特徴付けるようなものだったのを、
後に性別が判らないような科白回しに変えました…
と。

いつだか「あらしのよるに」が小学校の教科書に載っている…
という話を聞いた時、その教科書を見せてもらった事がありました。
その教科書では、確かにオオカミの「〜でやんすね」が「〜ですね」
みたいに変わっていて、教科書ってのは随分なことをするもんだなぁ…と
イヤな印象を持った記憶があって、でも今回その談話を見て、
あぁ成る程、あれは教科書の欺瞞などではなくて後の版がそうなっているのか…
と解釈した訳です。

が、
昨日(何年の単位で)久々にえほん館に直接行く機会ができて、
そこで最近の版を確認してみたら、
あの教科書みたいな変更は特に無いように見えたんですよ。
オオカミは「おいら」だしヤギは「わたし」だし、
オオカミは「〜でやんす」だしヤギは「〜ですね」だし。

版が変わって科白回しが若干変わっている…のは事実なのか、
変わってる版と戻ってる版が実はあるのか、
教科書は所詮欺瞞なせかいなのか、
結局良く判らずじまいでした、

ちなみに今日お店に居合わせた何人かの意見では、
オオカミもヤギもオスだと思っていた人と、
オオカミはオスでヤギはメスだと思っていた人と、
半々でした。

文章の想像力って、やっぱり不思議でかつ大事なんだな…と、
改めて思ったひとときでした。

***

これ以上複雑な機能は必要ない…というか、
既に使っていない機能沢山ありますな携帯だけれど、
着うたフル、だけはちょっと欲しいかも…と思ってみたり。
PC経由しなくても好きな音楽を1曲単位で落せて、
それを持って歩いて好きな時に聞ける…というのは魅力。

サイト契約料とDL料金とパケ代、
全部込みで1曲幾らになるんだろう?というのがちょっと気になるけど。


目次最新来し方行く道
 mailhome@sub_racoonbooks/moviephoto