* * 今日の空色 * * by * yuk!na
モクジ * カコ * ミライ
自分の存在が 不必要だと思った日。
僕は空を見上げて 雨粒を一つ飲み込んだ。
それはとても冷たくて 僕の喉を潤すには 少し小さかった。
暗い暗い空の色が 僕をどこまでも小さく黒く染めるから 屋根を探して潜り込む。
あの空の色に見つからないようにと 息を潜めて、蹲る。
そこに綺麗な赤色の。靴をはいたお下げの子。 僕に赤い林檎をくれて 屋根から走って出て行った。
林檎を口にしてみれば 頬がポッと赤くなる。
あの子はどこに行ったのかしら。 も一度あの子に会えるのかしら。
そんな事を思い巡らして ふと見上げてみれば 空の青色。澄み渡る。
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