-殻-

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2002年12月01日(日) 陳腐

ひとつに決めるというのは、何にしても難しい。
増してそれが、比べるにはあまりにも質が違いすぎるものなら尚更だ。


決められないことを「情けない」と罵られ、
取り繕うためについつい調子のいい嘘をつく。
実際はなにひとつ決められていないのに、
ずっと前からわかっていたような顔をする。

よくドラマとか小説で、
「あなたは人を傷つけないようにと言うけれど、
ほんとは自分が傷つきたくないだけなのよ」
って台詞があるけれど、
今の僕はこの陳腐な言い回しの奥深さを実感している。

陳腐になるほど使い古されるということは、
それだけの需要があるということなんだなあ、と感じる。


他人事のように語る癖も、どうにも治らない。
むしろ酷くなっていくような気さえする。

ずっと「泣きたいのに泣けない」とこぼしていた君でさえ、
二回も泣かせたのに、
僕自身は欠伸をしたとき以外に涙を流すことはない。
そんな自分を冷たいとすら思わず、
表面的に、刹那的に埋め合わせては日々をやり過ごす。


そうやって過ぎていく時間は、信じられないほど早い。


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しんMAIL

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