女の世紀を旅する
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2009年06月13日(土) 塩野七生 「ローマ人の物語」

塩野 七生(しおの ななみ)「ローマ人の物語」

     出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


1937年7月7日生まれ。72歳
日本の小説家。女性。 「七生」の名は、7月7日の「生まれ」であることに由来する。


●来歴

東京都生まれ。東京都立日比谷高等学校、学習院大学文学部哲学科(史学専攻.清永昭次(故)先生に師事)卒業。日比谷高校時代は庄司薫、古井由吉らが同級生だった。1963年からイタリアへ遊学し、1968年に帰国すると執筆を開始。雑誌『中央公論』掲載の『ルネサンスの女たち』で作家デビューを果す。

1970年には『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。又同年から再びイタリアへ移り住む。ローマ名誉市民を経て、イタリア人医師と結婚(後に離婚した)。

イタリア永住権を得ており、現在もイタリアの首都・ローマに在住。舞台をイタリア中心に限定し、古代から近世に至る歴史小説を多数執筆し続ける。ユリウス・カエサルの熱烈な崇拝者で政治家としての理想像はカエサルであると公言している。そのため執筆活動はイタリアで行っている。

また、現在の政治家として英国のトニー・ブレア前首相を高く評価しており、その理由として「誠心誠意、言葉を尽くし訴える姿勢」を挙げている。ブレアは後年、イラク戦争参戦で激しい攻撃を受けるが、一方で反対勢力に対し最も言葉を尽くしてその大義を説いていたのもブレアである。

1992年から古代ローマを描く『ローマ人の物語』を年一冊のペースで執筆し、2006年第15巻『ローマ世界の終焉』にて完結した。現在も『文藝春秋』でエッセイを担当しており、歯に衣着せぬ論評が好評を博している。

●概要
1992年以降、年に1冊ずつ新潮社から刊行され、2006年12月刊行の15作目で完結した。第1巻から第5巻までは王政ローマの成立から共和制への移行という興隆期、第6巻から第9巻までは帝政の全盛期、第10巻はいわば番外編としてローマのインフラストラクチャー(社会基盤の整備)について、そして最後の5巻で衰退から滅亡までを描いている。

「歴史書」として出来事を叙述するよりも、各時代を生きた主要人物に光を当て、彼らの行動を中心にして描くスタイルをとっている。また、これまでキリスト教の立場から「悪の帝国」として描かれてしまいがちであったローマを、寛容の精神によって世界平和(パクス・ロマーナ)を実現した国家として捉え直している。

古代ローマが終焉した時期を、西ローマ帝国の滅亡(476年)でも、東ローマ帝国の滅亡(1453年)でもなく、東ローマ帝国がローマを奪還した時期と見なしている。塩野は東ローマ帝国をローマ継承国家とは認めず、ユスティニアヌス1世の征服事業による戦乱によってローマ市民と元老院が消滅したとして、本書の筆を置いている(それ以降も一応概略として駆け足で述べられている)。

2002年から順次、新潮文庫で単行本1巻を2冊から4冊に分けて刊行されている。2009年4月現在『迷走する帝国』までが文庫化されている(文庫版で34巻)。




●『ローマ人の物語』 各巻構成と内容

1992年以降、年に1冊ずつ新潮社から刊行され、2006年12月刊行の15作目で完結した。第1巻から第5巻までは王政ローマの成立から共和制への移行という興隆期、第6巻から第9巻までは帝政の全盛期、第10巻はいわば番外編としてローマのインフラストラクチャー(社会基盤の整備)について、そして最後の5巻で衰退から滅亡までを描いている。

「歴史書」として出来事を叙述するよりも、各時代を生きた主要人物に光を当て、彼らの行動を中心にして描くスタイルをとっている。また、これまでキリスト教の立場から「悪の帝国」として描かれてしまいがちであったローマを、寛容の精神によって世界平和(パクス・ロマーナ)を実現した国家として捉え直している。

古代ローマが終焉した時期を、西ローマ帝国の滅亡(476年)でも、東ローマ帝国の滅亡(1453年)でもなく、東ローマ帝国がローマを奪還した時期と見なしている。塩野は東ローマ帝国をローマ継承国家とは認めず、ユスティニアヌス1世の征服事業による戦乱によってローマ市民と元老院が消滅したとして、本書の筆を置いている(それ以降も一応概略として駆け足で述べられている)。

2002年から順次、新潮文庫で単行本1巻を2冊から4冊に分けて刊行されている。2009年4月現在『迷走する帝国』までが文庫化されている(文庫版で34巻)。


● 各巻構成と内容 [編集]
�.蹇璽淇佑諒�語I ローマは一日にして成らず (1992年)
  王政ローマの建国からイタリア半島統一までを描く。
�▲魯鵐縫丱訐鏥� ローマ人の物語II (1993年)
  ポエニ戦争とカルタゴ滅亡まで。ハンニバルとスキピオ・アフリカヌス。
��勝者の混迷 ローマ人の物語III (1994年)
  グラックス兄弟、マリウスとスッラ、ポンペイウスの活躍。
�ぅ罐螢Ε后Ε�エサル ルビコン以前 ローマ人の物語IV (1995年)
  カエサルの前半生とガリア戦争。
�ゥ罐螢Ε后Ε�エサル ルビコン以後 ローマ人の物語V (1996年)
  ローマ内戦とカエサル暗殺、その死後の内乱について。
�Ε僖�ス・ロマーナ ローマ人の物語VI (1997年)
  ローマを帝政に移行させた初代皇帝アウグストゥスが、パクス・ロマーナの実現を進める過程。
�О�名高き皇帝たち ローマ人の物語VII (1998年)
  ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロの4皇帝の功罪。
�┫躓,塙酩� ローマ人の物語VIII (1999年)
  ユリウス・クラウディウス朝断絶後の帝国の混乱とフラウィウス朝の成立、ネルウァまで。
��五賢帝の世紀 ローマ人の物語IX (2000年)
  五賢帝のうちトライアヌス、ハドリアヌス、アントニヌス・ピウスの3皇帝の時代。
��すべての道はローマに通ず ローマ人の物語X (2001年)
  ローマのインフラストラクチャーについて書き尽くした番外編。
��終わりの始まり ローマ人の物語XI (2002年)
  哲人皇帝マルクス・アウレリウス,五賢帝後のローマと内乱、セプティミウス・セウェルスの時代。
��迷走する帝国 ローマ人の物語XII (2003年)
  セウェルス朝後半及び軍人皇帝時代のローマ帝国。
��最後の努力 ローマ人の物語XIII (2004年)
  ディオクレティアヌスとコンスタンティヌスの時代。
��キリストの勝利 ローマ人の物語XIV (2005年)
  コンスタンティウス2世とユリアヌスの時代からテオドシウスの時代まで。
��ローマ世界の終焉 ローマ人の物語XV (2006年)
  ローマ帝国の東西分裂と西ローマ帝国の滅亡、ユスティニアヌスの再征服による荒廃。

● 評価
小説家である著者によって古代の英雄達が魅力的に描かれており、ベストセラーとなった。多くの日本人読者に、古代ローマについて関心を抱かせた功績は大きい。ただし、「ローマ史をよく知らぬ読者に、本シリーズが歴史的事実そのままの記述という印象を与えている」と指摘する専門家もいる。

ティベリウスやドミティアヌスなど、一般にやや評価の低い人物への再評価を試みた一方で、ヌマンティア戦争やブーディカによる反乱などのローマにとって都合の悪い事跡への言及は少ない(各巻ごとに決まったテーマがあり、主軸となるものを中心として筆を進められ、テーマから外れる事物に関しては触れる程度となっている。)。

シリーズ1作目の『ローマ人の物語�� ローマは一日にして成らず』は新潮学芸賞を受賞した(1993年)。


●装丁
基本的に単行本各巻の表紙には、その巻に登場する英雄の彫像の写真が用いられている。一方文庫版では、扱っている時代のローマコインの写真が用いられている。


● 関連書籍
このシリーズ終了後の2008年から2009年にかけて、「ローマ亡き後の地中海世界」(上下巻)が刊行された。「ローマ人の物語」以降の時代の地中海世界を、イスラム海賊との攻防を軸に描いたものである。厚めだが装幀も同じスタイルであり、本編の続編とみなされる。

また、新潮社から『塩野七生「ローマ人の物語」スペシャル・ガイドブック』、『塩野七生「ローマ人の物語」の旅』が出版されている。集英社からは、関連した内容の『痛快!ローマ学』(後に新版が『ローマから日本が見える』と改題されて出版)が書き下ろされている。こちらものちに文庫化した。


● 脚注
^ なお、日本の書店や図書館などでは歴史書として扱われている場合もあるが、塩野本人は「HISTORIA」(歴史)ではないと述べており、ラテン語での表題も "RES GESTAE POPULI ROMANI"(「ローマの人々の諸行」)としている。出版元の新潮社も、読まれ方は別として、本シリーズを基本的には「小説」として扱っている。



《代表作》
★ 小説
「ローマ亡き後の地中海世界」 上下 (2008−09年 新潮社)
『ローマ人の物語』のその後を描く。
「ローマ人の物語」(1992年から2006年 新潮社)

古代ローマの興亡を1992年から2006年までの足掛け15年間にわたり毎年1巻を上梓し、書き綴る大長編。著者の代表作である。全15巻、新潮文庫でも分冊され刊行中。

『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年 上・下』 (1980年 中央公論社、1989年 中公文庫、2009年 新潮文庫全6冊)
ヴェネツィア共和国の千年の興隆

『わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡』 (1987年 中央公論社)
ルネサンス期のイタリアを生きた現実主義者マキャベリの生き様とその生きた時代を描く。

『神の代理人』(1972年 中央公論社)
ルネサンス期に活躍したローマ法王5人の列伝。

『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』 (1970年 新潮社)

『ルネサンスの女たち』(中央公論社、1969年)
イザベラ・デステ、ルクレツィア・ボルジア、カテリーナ・スフォルツァ、カテリーナ・コルネールの4人の女性の生涯を描いた連作。


※以上すべて文庫化、「塩野七生ルネサンス著作集」でも刊行(新潮社 2001年)


『コンスタンティノープルの陥落』 (1983年 新潮社、1991年同文庫)/ 〔英訳〕 The Fall Of Constantinople (2005/07) ISBN 1932234179
15世紀後半、キリスト教世界とメフメト2世率いるオスマン帝国による、コンスタンティノープルをめぐる争いを描く。(コンスタンティノープルの陥落を参照)

『ロードス島攻防記』(1985年 新潮社、1991年同文庫)/ 〔英訳〕 The Siege of Rhodes (2006/11) ISBN 1932234322
1522年、聖ヨハネ騎士団と大帝スレイマン1世率いるオスマン帝国との、ロードス島をめぐる争い

『レパントの海戦』(1987年 新潮社、1991年同文庫)/ 〔英訳〕 The Battle of Lepanto (2007/1) ISBN 1932234330
1571年、ヴェネツィア、スペインを中心とする西欧連合艦隊とオスマン帝国との間で繰り広げられたレパントの海戦

『愛の年代記』 (新潮社 1975年、新潮文庫 1978年)
『緋色のヴェネツィア 聖マルコ殺人事件』 (1993年 朝日文庫)
『銀色のフィレンツェ メディチ家殺人事件』 (1993年 朝日文庫)
『黄金のローマ 法王庁殺人事件』 (1995年 朝日文庫)

★エッセイ
『イタリア遺聞』
『サイレント・マイノリティ』
『イタリアからの手紙』
『おとな二人の午後』
『ローマから日本が見える』(2005年、集英社インターナショナル)
『男たちへ』


●受賞
1970年 毎日出版文化賞
1982年 サントリー学芸賞『海の都の物語』
1983年 菊池寛賞
1993年 新潮学芸賞『ローマ人の物語�汽蹇璽泙楼貽�にしてならず』
1999年 司馬遼太郎賞
2000年 イタリア共和国功労勲章(グランデ・ウッフィチャーレ章)
2005年 紫綬褒章
2007年 文化功労者

●舞台化
『緋色のヴェネツィア 聖マルコ殺人事件』と『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』 が宝塚歌劇団によって舞台化された。



カルメンチャキ |MAIL

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