僕の空を探しに...星砂

 

 

2002年01月19日(土)

怒り




月明かりの中 
自分と同じくらい冷たい空気に包まれて考えた。

どうしよもなく沸き上がる怒り。
自分に対する怒り。

爆発しそうだった。
押さえなくては。
そうこうしているうちに
思い出してきた。


「優しくて思いやりがあって・・・
 でも内弁慶なところがあります」

学校生活の中で私は、ずっとそう評価されてきた。担任の書く言葉も 親が書く言葉も
どちらにも必ず書いてあった。

「直すように努力します」
親は必ず返信として書いた。

優しい?
思いやりがある?
内弁慶?

そうさせたのは誰なんだ。
言いたい事ひとつ 
大人の権限でねじ伏せてきたのは誰なんだ。

「おとなしくて礼儀正しくていい子ね」

私は私であるための術をもてなかった。
どうしたらそうなれるのか
誰も教えてはれなかった。


でも。


それを覆す事のできなかった自分。
誰のせいでもないんだ。
自分が弱かった。

人は人として生きていくうえで
過ちを犯しながら生きていく。
学んでいく。
その過ちを正す方法は様々。
自分の力はもちろん。
人に正してもらう事もある。

私はどちらもできなかった。
声を発する事ができなかった。

怒りは静まった。

そして。
冷めた。

更に・・・自分が落ちていくのを感じた。
冷めていく自分を感じた。



...



 

 

 

 


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