29号の日記
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| 2006年03月21日(火) |
姨捨山参り(10ヶ月振り) |
春分の日でお彼岸。2日連続の飲みが続いたので、のんびり過ごしたいという気持ちもあり、昨年秋頃から行こう行こうと思いつつ先延ばしになっていた「現代の姨捨山」こと、長期療養病院に祖父を見舞いに行った。祖父は明治の生まれ。それまで介護していた長男が一時入院したのをきっかけに、病気があるわけではないのに、入院させられ(いわゆる社会的入院という言葉の典型例)、きっちり3ヶ月ごとに転院させられ(病院側の法律的事情による)、夜大声を出すからという理由で鎮静剤を打たれ、打たれ過ぎでシャブ中毒になってしまったのか、言葉も話せなくなってしまった。それから1年半が経つ。寝たきりの状態で1年半。死ぬまで長生きが逆に仇となって苦しい思いをしているだろうが、すごい生命力だ。 自宅から原付で一時間のJR上洞庭駅へ、そこから一時間20分、県都のひとつ手前の駅で降りる。県都の隣の駅なのに、自動改札がない。事務室に駅員は居て、無人駅でもないのに、駅員は改札口に立つこともなく、四角い金属製の「切符入れ」にどうぞ入れて下さい状態。 10分程タクシーに乗り病院へ。祖父は一年前と同じ部屋に陣取っていた。看護士さんに、ベッドから車椅子への移乗をお願いして、祖父を病院の付属施設の庭園に連れて行く。「アー」とも「イヤー」とも聞こえる、言葉にならない声を出す祖父。喜んでいるのかどうかすら分からない。そもそも俺が誰なのかも分からないし、思い出そうとする思考すら働いていないだろう。 およそ一時間程で病院を後にし、タクシーを呼ぶ。タクシーの運ちゃんは俺が、さきのマイナーな駅を指定したせいで、地元の人間と勘違いしたのだろう。「学院の前と×××、どっちの道通ります?」と聞いてきた。昨日、ネット上で軽く見ていた地図では、距離的な近道はなかった。すると道路が混雑するか否かの違い。そこまで知らないので任せますと言った。 出発してからおよそ6時間半後、自宅に帰り着いた。
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