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■ 犬は吠えるがキャラバンは進む
オザケン(小沢健二)の1stアルバムのタイトルにもなっていますが、もとはアラビアの諺だそうで意味は「ウワサは勝手に広がる」だとか。ちょっと繋がりが分かりにくいですが。 アンドレ・ジィドがトルーマン・カポーティに「批評家の言うことなぞいちいち気にせず、自分の仕事に精を出せ」と諭すために教えたとも伝えられています。のち、カポーティは「犬は吠える」というエッセイ集を出しました。
カポーティは『ティファニーで朝食を』の原作者として名高いですが、あたしは運悪く『冷血』の方が先でした。所謂ドキュメンタリー作品で、ボーダーぎりぎりの境界系(苦笑)。なので、彼がティファニーの作者だと知ったときは「あのヘプバーンのアレが!?」と、しばらくギャップでぐるぐるしたもんです。
村上春樹がエッセイの中で絶賛していたカポーティの短編『夜の樹』は、どちらかというと冷血に近い路線で、あとからじわじわ効いてくる毒のような小説です。 これからの季節、沈黙の深夜に少し照明を落とした部屋でじっくり読んでみてはいかがでしょう。
2005年10月15日(土)
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