diary of radio pollution
Diary index|past|will
レンガ上の。
通勤路のよく引っ掛かる信号。赤の間、ペダルから足を下ろしたくないので、ちょうど角にあるレンガの植え込みの淵に手を置いて待っている。
先日のこと。いつものように角で信号が変わるのを待っていると、レンガの上になぜかきゅうりの切れ端が転がっていた。瑞々しい物体は、まだ置かれてそれほど経っていないように感じられた。
次の日のこと。いつもの交差点に差し掛かり、やはり信号は赤になった。そして、それまで存在を忘れていたレンガに目を向けると、やや干からびたきゅうりと、それに群がる蟻。蟻はきゅうりにも群がるのか、と思いつつも信号が変わり、後にする。
数日間、信号がタイミングよく通過できたり、所用で別ルートからの出勤だったりと、レンガの上のきゅうりのことなど、すっかりと忘れていた。
ある日のこと。また信号が赤になる。いつものようにレンガの上に手を置いて、ふと思い出す。きゅうりは、どこか。探したが見つからなかった。
通い慣れた通勤路に、よいアクセントを与えてくれた。
koji
radio pollution
|