七味屋氏もコージ苑も、車好きである。 コージ苑は日本を離れる時、 愛車の(今はなき)ミラー○ュを手放し、 以来運転は御無沙汰である。 対して七味屋氏はうらやましいことに、 赴任先でも車を乗り回している。 L国での彼の手足は、 北欧生まれのボ○ボ(コージ苑名付けてボルビー)。 仕事帰り、神経の疲れを感じた時などに、 彼は目的もないまま、 小一時間ほどドライブを楽しむことがあるらしい。 そして、お気に入りの曲に合わせて、 一人ジャイアンコンサートを行っているそうだ。 車中で。
ちょっとアブない気配を感じるという話もないではない。
それはまあ、こちらに置いておくとして。
今日、コージ苑が女性の予定範囲内の腹痛に見舞われたため、 買い物だの散歩だの料理だのという、 「立って行う諸々の行動」が不可能になった。 この絶妙なタイミング、 私のお腹の中には悪い小人さんがいるに違いない。
という次第で、夕方まで部屋でのたうちまわっていたわけだが、 さすがに夕食を無しにするわけにはいかない。 七味屋氏は、はるばるスロまで断食をしに来たのではないのだ。 ちょうど自宅のすぐ近くにレストランがあるので、 そこへ行こうという話になった。 ただ、夕食までには少し時間がある。 この半端に余った時間をどう過ごせば良いのかという問題について、 七味屋氏は既に「ドライブ」という答えを出していたようだ。
で、スロ版目的なしドライブである。 今回は地図も忘れてきたので、 まさにスリルに満ちたものとなった。 迷ったあげくにオーストリアに入ってしまった、 なんて場合のことを考えて、 慎重派のコージ苑はパスポートを所持することにした。 (七味屋氏には注意を促すのを忘れた。 どこまでもオレイズムな自分である)
コースは簡単、 自宅を出て突き当たったら適当に曲がり、 後は『果てしない物語』の「幼な心の君」ぶって、 まっすぐ、どこかへ。
ちょうど新緑のきれいな季節だったので、 周囲の景色だけで十分楽しいドライブだった。 30分ほどまっすぐ走って、 スピード違反を張りこんでた警察の目の前でUターンして、 またまっすぐ走って帰ってきた。 到着した頃には、程良くお腹がすいているという案配である。
後で地図を見てみたが、 方向音痴気味のコージ苑は、 今日自分たちがどの辺を走ったのか、 結局見当がつかなかった。
まっすぐ走っただけなのに、なんで?
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