出向コージ苑

2004年02月02日(月) お約束

世の中にはなんと言うか、慢性的に「ついてない」人がいる。
石を蹴ったら5回に1回は電柱に当たって自分の頭に跳ね返り、
5回に1回はドブに落ちてスーツに泥が跳ね返り、
5回に1回は犬に当たって追いかけられ、
5回に1回はヤのつく怖い人に当たって追いかけられるような人。
レストランに数多くの友人と入っても、
何故かかれの注文だけ無視されたり、
料理がきても間違っていたり。
そして友人はこう言うのだ。
「お約束だよね〜」

今日、コージ苑はエンジェル先生、七味屋氏と中華料理を食べに行った。
まずは飲み物ということで、
エンジェル先生はオレンジジュース、他の二人はビール。
担当のウエイトレスさんは、どうやら新人さんで、
注文を聞き取る様も覚束ない。

飲み物が来た。
銀製のトレイにビール瓶とジュースが入ったグラスを乗せ、
彼女は用心しいしいやって来た。
そしてうやうやしく、ビール瓶を七味屋氏の前に…

あ、と思った瞬間、ことは起きていた。

ジュースのグラスが見事に倒れて、
オレンジジュースが七味屋氏のスーツにバシャー、である。
それはもう、絵に描いたような軌跡でバシャー、である。

慌てる新人ウエイトレス。
動転するあまりに、七味屋氏の服を気遣うより先に、
テーブルを気遣う始末である。
恥かしいのか、両頬を押さえて彼女が立ち去った後には、
爽やかな柑橘系の香りが残った。

七味屋氏。
彼も慢性的についてない人間なのだ。
お気の毒だが、「お約束だよね」としか、コージ苑は言い様がない。
ぷぷ。

※※※※※

田辺聖子『源氏物語の男達』講談社文庫
夕顔はどうだとか、紫の上はこうだとか、
源氏物語に登場する女性は、色んな形で分析される事が多い。
しかし男性はどうなのよ?という視点に立ったのがこの本。
取り上げられているのは光源氏とその息子、夕霧の二人である。
書き手が女性だからこそ、このオトコ達に対する批評も、
手厳しいかと思うと、突然点が甘くなることもあるのだろう。
筆者は光源氏を美化せず、ましてや神格化もせず、
ひたすら一人の男性として扱っている。
中年になってからの彼のみっともなさの現れも容赦せず、書く。
だからこそと言おうか、
読んだ後は却って「源氏カッコいいよ」となってしまうのだ。

塩野七生『ローマ人の物語1 ローマは一日にして成らず上』新潮文庫
こういう類の本は、まとめて読む時間が取れそうな時に読むべし。
1、2あたりは再読なんだけど、どうせ忘れているからいいのだ(笑)


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