出向コージ苑

2003年08月26日(火) 一人で読むと怖い本

以前にも書いたが、コージ苑は無類の臆病者である。
例えば、一人っきりでホラー映画を観るのが非常にこわい。
オバケものならまだしも、心理的に攻められると、
「いっそ殺して」状態に陥る。
両者のダブル攻撃をかましてくれた「ブレア・ウィッチ・・・」など、
最高に恐ろしかった。
ご丁寧にラストをリプレイしてくれた七味屋氏に、
半ば本気で怒ったほどだ。

思うに、想像力というものがあるから、怖さが増幅されるのだ。
映画の場合、画像である程度イメージが限定されるため、
恐怖のレベルは頭打ちになることが多いのだが、
厄介なのは本である。
ストーリーの背後にある怖さを読みとってしまうと、もうおしまいだ。
「行間を読む」技術をコージ苑にたたき込んだ小中学校の先生が恨めしい。
うっかりこのような本に当たってしまうと、
読みながら意味もなく背後を振り返ったり、
雰囲気を明るく保つために、
クレイジーキャッツなどをかけてしまうコージ苑だ。

※※※※※

イングリッド・ベタンクール『それでも私は腐敗と闘う』 草思社
コロンビアの、ある女性政治家の半生記。
南米の政治は不安定だと聞くが、
ここに書かれているコロンビアの政治は半端じゃない。
政敵の暗殺などは日常茶飯事。
国民は、政治家に期待しては裏切られ、を繰り返し、
すっかり希望を失っている。
著者であるベタンクール女史は、あらゆる政治腐敗に「NO」を唱え、
新党を結成して政治改革を目指す。
しかし、現大統領の汚職を追及したときから、
彼女の命は狙われることになる。
しかし彼女は、「それでも腐敗と闘う」のである。

この本、本編を読んでいる分にはいいのだが、
ぞっとするのは後書きに添えられた、女史のその後の活動。
大統領選に出馬した彼女は、
選挙直前になってゲリラ集団に誘拐され、
発行当時の2000年には、行方不明の状態なのだ。
犯人はゲリラだと報道されているが、
訳者その他の分析によると、ゲリラが彼女を誘拐しても、
何のメリットもないんだそうで、
では一体「誰が得をするか?」というと、
既存の金権政治家集団・・・というわけ。
事実がどうなっているのかは、これだけでは判断できないが、
やっぱり南米って怖い。


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