雑事を済ませた帰りに散歩をする。 大学近くの池を一周し、栓抜き塔という呼び名がついた展望台に登ってみた。 散りかけの桜の群が春の白い空気にかすんで見えた。 実は8年間で初めてここに登った。 この町を離れる前にはもう一度来よう。
古本屋に寄る。 先ほど注文した本があったら嫌だな〜、と怖がりつつ物色。 幸せなことに(あるいは不幸にして)その本はなかったが、数冊の戦果あり。 池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』のハードカバーを見つける。 思わず手を伸ばしかけたが、なにしろ嵩ばる本なので決心はつかなかった。
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筒井康隆『文学部唯野教授のサブ・テキスト』 「100の質問」もいいが、コージ苑としては同時収録の 「ポスト構造主義による『一杯のかけそば』分析」の方が好みである。 思わずロラン・バルトを読みたくなっちゃうじゃないか。
ノーマン・マクリーン『マクリーンの川』 原題「A River Runs Through It」、同名の映画の原作である。 あの有名な映画をコージ苑は未だ観ていない。 が、この本を読んでると思わず観たくなっちゃうじゃないか。
アンジェラ・カーター『シンデレラあるいは母親の霊魂』 …う、うーん… 難しいです。マジで。 文章が難解、という意味ではない。 これを理解して面白がるには自分の下敷きの質が違いすぎるのだと思う。 現時点ではギブアップでございます。 (しかし『ワイズ・チルドレン』は是非読んでみたい本なのだが…)
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