女の戦場に出かけてきました。
半期に一度のバーゲンへいざ出陣! …と行こうとしたのですが、時間ギリじゃん。や、お目当てのショップのあるフロアだけ9時開店なのですが、起床時間8時。うへぇ。8時半の電車にギリギリ間に合いました。
で、9時ジャストに到着したところ既に200人くらい並んでました…。開店10分後に入場できたのですが、やはりショップは人だかり。 地元に1店しかない上に敷地も狭く、何より全品半額だったからなぁ…。しかもそれでも殆どが5桁っつーのが切ない(ほろり)。
当然ながら目当てのTシャツはもう影も形もなかったです。ちぇ。 でも、ノースリとカットソーとデニムパンツをゲットしてきました☆ まさかこの歳になってローライズを買うとは思わなかったです。流石、バーゲンマジック☆(は?)
そう言えば、行きの電車でローライズボトムを穿いた20代前半らしき女性を見かけたのですが、先日のスズキさん談を地で行く鏡餅っぷりで目が離せませんでした…。胸囲と腹部の等高線がほぼ一緒なのにローライズか…(遠い目)。 私も人様のことは言えたものではありませんが、ボトムの上に載せるくらいならローライズ穿かないよ…。
と言うわけでこのブラックデニム(バックにドラゴンの刺繍アリv<ヤンキー柄に非ず)を穿くときはお腹引っ込めようと思います。うん。 お直しは5日以降受付とのことなので、そのときにDM用の住所をお知らせすること(防備録)。
何はともあれ、あこがれのショップでお買い物できて嬉しいですvえへへvv
……でも、これで渋オンリにお邪魔するのはかなり厳しくなった、かも……(汗<自業自得)。
その後は用事を済ませ、地元のだらけに(をい)。幻水と笛のコーナーをチェックしておいて、購入したのは先日中野のだらけで見かけたヒューズアンソロだったり(をいをい)。 それから朔日餅をゲットしました。今回は義兄のお使い分(3箱)もあって重かったです。 夕食後、早速食してみました。
そこで漸く今月の餅日記。 毎回ながらの使用前の注意をば。東屋のSSから完全独立しておりますのでご了承くださいませ。 一発勝負の「シゲ&渋生誕祝い」で参りますよ〜♪さてさて、どちらがより言祝げるのかな?(訊くな)
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「なぁセンセ、ここはどうなんの?」 「む、それはこのa+bをXとおいて先ほどの式に代入するのだ」 「さいでっか…」 がしがしと黄金色の頭髪を掻き毟り、佐藤がシャーペンを握りなおす。微かに音を立て始めたその手元から視線を外すと、不破は英語の教科書を手に取った。 期末考査初日の放課に佐藤に拿捕された不破は、即席家庭教師を勤める破目になったのだが、草晴寺では法事が営まれていた為不破の自室へと移動したのである。 風祭宅と異なり、サッカーの入門書はあってもビデオがない不破宅は空調も快適で勉強するには最適だ。ブナ材とスチールとガラスを基調としたシンプルな部屋のローテーブルに落書き一杯の数学の教科書と、新品同様の英語の教科書が開かれている。
「よっしゃ、どや?」 さら、と頭を上げると薄い鳶色の瞳が黒曜石を捉えた。 「…ん、正解だ」 「おおきにv」 にか、と笑む。不破は仄かに眦を緩めた。だが、口唇から発した言葉はどこまでも冷淡だった。 「まだ英語と音楽が残っているのだぞ。気を抜くな」 「はいな♪センセ、ヤマかけ宜しゅうな」 「了解した」 対面に座したまま各々の課題に戻る。時折、エアコンのモータが休止する以外は静謐な空間が満たされた。
重要な単語と熟語、そして構文を脳内で纏めた不破がふと視線を翻す。英語と同様に不破が重要だと指摘した問題を解き続ける佐藤はそれに気付かない。頬杖をつきながらだが眼差しは真摯であり、口元は時折「そっか、これやな」と独りごちてはペンを走らせている。
サッカー以外でもこういう顔をするのだな…。
ふ、と桜貝を綻ばせる。 学校での佐藤は常時表情が変化しており、その大抵は笑顔である。但し、その瞳が和むことはあまりない。サッカー部においてさえ頻度の少ないその双眸は、何故か不破と二人きりの時にはしばしば登場する。
最近、不破はその事実に気付いた。 「風祭の笑顔」を研究課題にしている不破である。「佐藤の微笑」も課題に追記しようかと検討しているところだった。そして、もう一つ追加事項があるのだった。
不意に不破の机上にあるパソコンのスクリーンセーバーが解除された。来訪者の存在を知らしめる。 「ぬ、誰だ…?」 家族は夫々出張中だし、はとこはNYから戻っていない。 くり、と小首を傾げながら玄関を開けると、白いカッターシャツが視界に広がった。もう一つの追加事項の登場である。
「渋沢」 「こんにちは、不破君。突然ごめんな。ちょっといいかな…?」 「ぬ?構わん。上がれ」 「ありがとう。お邪魔します」 律儀に一礼してから入室する。傍らにはやや不揃いの靴が一足あり、茶褐色の眉宇が顰められたが、それは同色の前髪に隠されて不破の視界には入らなかった。
「…旦那。どないしたん?」 ドアの擦過音に反応した佐藤は、武蔵野森の夏服を着たサッカー部主将に問いかけた。その虹彩の柔和な光は潜まり、鋭利な光を湛えている。 「ん。ちょっとな。佐藤は…苦戦しているみたいだな」 水滴も揮発したグラス、生産中の消しゴムの成れの果てなどから二人の集中力が窺える。闇色の瞳が僅かに和らいだ。 「まぁな。センセのお陰で何とかなりそうなんやけどな」 「そうか、良かったな」 「そやな」
「まだ安心するのは早いのではないか、二人とも」
仮初めの談笑の奥に漂う雷電に気付く筈もないのだが、不破が一刀両断した。 「確かに」 「その通りやな」 揃って微苦笑が漏れる。 「だが、一息入れてもいいんじゃないかな?お土産持ってきたんだ。皆で食べよう」 「土産?」 武蔵野森だってテスト週間の筈だ。旅行など行っている暇はなかろう。佐藤が視線で問うた。それを受けた渋沢は一つ首肯して説明する。 「俺じゃないよ。家族が旅行帰りに寮に立ち寄って土産をくれたんだ。陣中見舞いだってさ」 「ふうん…」 「ちょっと珍しいから、是非不破君にも見て貰おうと思ってな」 「ぬ?」 きらんと黒曜石が煌いた。佐藤と渋沢が魅入られる。 「佐藤、そこを片付けろ。渋沢、早く開けてくれ」 不可視の尻尾が振られるかのように語尾が弾んでいる。二人は互いの口角が上がるのを視認した。揃って肩を竦めて不破の指示に従った。
「………何だ、これは…?」 「竹筒、やな…」 ぱちぱちと瞬く上水コンビに、くすりと笑みが溢れた。 「『竹流し』という水羊羹だよ。今日一日限定なんだそうだ」 直径約3センチ、長さ10センチくらいの竹筒を二人に渡す。青竹の触感が佐藤には何故か懐かしく感じられた。 不破が熊笹の蓋に巻かれている藺草を解こうとすると、渋沢が留めた。 「あ、蓋を開ける前にこの錐で底に穴を開けておくんだそうだ」 「ふむ」 添付されていた小さな錐を渡されて、底となっている竹の節の中央に穴を穿つ。全員が終了すると、渋沢は解説書に再び視線を落として音読した。 「それから…笹の蓋を取り除いて、竹筒を右手に持ち、左手と右手首を2・3度トントンと打ち合わせるんだ」 「はいな」 「承知した」 全員がローテーブルを囲んで小さな竹筒を打ち合わせる。 トントン、トントンと繰り返すが筒に詰まった水羊羹は震えるだけで出てこない。
「……」 「……」 「……っ!出てきたっ!」 歓声を上げたのは上水の神話的存在だった。相変わらず初めての事象に対しての順応率が高い。3センチ程突出した小豆色の柱をぱくりと咥える。 「お、中々やなv」 暫し羨望の眼差しを注いだGKコンビは無言で無生物との戦闘を再開した。
「………」 「………。あ、ここから空気を送ってみたらどうかな」 「む?中の圧力を増すのだな。やってみよう」 錐で穿たれた穴に口を当て、勢いよく吹き込む。二人の顔色が焼いた鉄のように燃え上がった頃、事態が急変した。
「!!」 渋沢が渾身の力で吹き込んだ呼気は、竹筒から見事に噴射されたのだ。羊羹を食んでいた佐藤が瞠目する。一気に全部が噴出された羊羹を、竹筒を持っていない左手で掴んだからである。 「…流石、森の守護神サマやな…」 当の本人はほっとしたのもつかの間、深く嘆息した。 「……潰れた…」 大きな掌には既に円柱ではなくなった羊羹がそれでも零れることなく収まっていた。 大きな肩を落とす渋沢に、つい不破と佐藤が笑い出す。 「くっくっ…大丈夫だ、食べられるぞ渋沢」 肩を僅かに振るわせつつ不破がフォローする。だが、それでも笑いが止まらないようだ。 そんな珍しい不破の様子が嬉しくもあったが、一抹の空しさを覚えざるを得ない渋沢だった。 「そや、泣いたらあかんで。男の子やろ?」 ひーひーと引き付けるように腹を抱えた佐藤がぽんぽんと肩を叩く。より肩が沈んだような気がする渋沢だった。 「泣かないさ」 どうにか復活して微笑を浮かべる。いつもより弱々しいキャプスマに佐藤がよしよしと頭を撫でてやる。 「不破君、小皿があれば貸してくれないか?」 「了解した」 「済まない」 「気にするな」 不破は自分の竹筒を置くと、ダイニングへと向かった。
部外者などいない室内で、佐藤が声を潜める。 「……旦那」 「……何だ?」 「今日は俺、真面目に勉強しとったんや」 それは先ほども認識していたことだから、渋沢は素直に肯定する。 「そうか。…それで?」 「今だけちょっとばかし不真面目になってもええ?」 「…だから何だ?」 実は同い年だが正反対の人種とも言える相手だ。ピッチ上なら兎も角、いまいち彼の思考が読めない。 「コレや、コレ」 佐藤が指差したのは不破の羊羹。未だ竹筒から出ていないので、単なる竹だ。 「?」 「……間接ちゅー、してもええ…っって、痛いがな!」 疑問系で終わる前に拳を頭上に頂戴して感嘆符を飛ばす。 「駄目だ!駄目に決まってるだろう!!お前にさせるくらいなら俺がする!!!」 「そんな!殺生な!気付かったんやから、旦那は俺の後やろ!?」 「そうしたら、お前と間接キスになるじゃないか!」 「…あ、そやな」 うっかり右拳で左の掌底を打つ。渋沢が最大級の溜息をついた時、不破が小皿とフォークと濡れタオルを持ち帰った。どうやら菓子楊枝は不破家には存在しないらしい。 瞬間、二人はびくりと肩を竦めたがどうにか普通に近しい状態で不破を迎えた。渋沢は礼を言ってそれらを受け取る。自分の体温でやや温くなった羊羹を食べてみた。 「うん、やっぱりここの餡はさらっとしていて食べやすいな。青竹の香りが仄かにするのがいいな」 佐藤と不破が気付かない細やかな遊びに気付くのは、流石のキャプテンシーだ。
二人が既に羊羹を食べ終わろうとするのに、自分だけが食べられない。クラッシャーの沽券に関わる、とでも思ったのだろうか。否、そんなことはあるまい。単に現状を打破する必要を模索していたのだろう不破が、発想を転換させた。 「!」 流石に苦しくなったのだろう、夏服の襟をぱたぱたと仰いで一休みする。 「そうか、反対から吸い込んだほうが接触面積が増えるから効率的だな」 早速羊羹が見える側から竹筒をぱくり、と咥えこんだ。先ほどまでとは逆に懸命に頬を窄めて吸い上げる。
「…!!」
佐藤と渋沢の世界が音を立てんばかりに凍結した。先刻までは微塵も思っていなかったが、佐藤の一言を切欠にすっかり色眼鏡がかかっている。 僅かに眉根を寄せて頬を染め、筒を吸い上げる不破に心拍数が上げられる。
き、危険、だ…。
ごくり、と嚥下したのは同時だった。 双方、密やかな片想い続行中である。そんな彼らにこの刺激は強すぎたようだ。瞬きを忘れ、食い入るように凝視する。質量を伴わない筈の注視は認識されたようで、不破が視線を上げた。
「?…どほひた?」
……っ!!!もう、あかん…。
恐らく同じことを想起したのだろう。鈍器に殴られたかの如く、ふらつく頭を押さえ込む渋沢が佐藤の瞳に映った。
「…っ、出てきたぞ…!」 不破は一人、漸く対面した羊羹を堪能する。瑞々しいそれを均一ペースで咀嚼し飲み下した。 「うむ、渋沢の言うとおりだな。さっぱりしていて食べやすいから、正にこの季節に最適だと言えるだろう。ゴチソウサマ、だ」
右側に居る筈の渋沢にぺこりと頭を下げる。だが、反応がない。 「…?」 そう言えば、先ほどから佐藤も何も発言していないな。そう思い至った不破は対面の金髪を捜した。しかしこちらも見当たらない。
「……?二人とも、どうし…」
視線を40度程下げた不破が見つけたのは、しどけない表情で夢路に旅立つ年配者二人組だった。何故か手を取り合っている。
「全く、お前達は仲が良いのか悪いのか…。とても興味深い、な」
これまでにないほど柔和な光を満たした黒曜石が誰にも認識されなかったのは、不運と言うべきなのだろうか。それとも、幸運と言うべきなのだろうか。 それは、彼らにはまだ必要のないことなのかもしれない。 少なくとも、この瞬間はとても幸福なのだから。
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何だかオヤジーズ降臨中なカンジ(笑)。「下ネタいやん」な方には申し訳ありません(ぺこり)。つかここで言っても手遅れでは…(汗)。 因みに私も不破と同じ方法で食べました(笑)☆赤福の餡子は水羊羹にも向いているのね〜♪楽しかったですv
今回も長文乱文となりました。いつもながら前振りが長いのが敗因かと思われます。もうクセみたいなものですね…(苦笑)。 一発勝負でも推敲してもどの道コンパクトにならないのがちと切ないですが(修行せぇ自分)。
それでは少し早いですが、シゲ&渋、お誕生日おめでとうvv (これのどこがお祝いかというツッコミは遂行済) 不破をオカズ(をい)にするのは君達にはまだ早いぞ! それは不破スキーのお姉さん達(お兄さんも可<え)の特権さ〜(待て)☆
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