| パラレル |
パラレルねたです。
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タバコの煙が薄暗い部屋の天井にゆらゆらとたちのぼる。 さっきまでなんだかんだと説教をたれていた7つ年上の恋人は、「風呂に行く」といったままもう1時間も上がってこない。 じゃあじゃあとシャワーの音がするから、溺れているわけではないのだろう。 俺がこの家にいついて3週間目、人のいい恋人がどっかから捨て犬を拾ってきた。ひねた目つきで、拾ってもらった恩人にさえ噛み付くようなクソがきだ。 そいつが今日本日ほんの数時間前に俺に向かって言いたれた。
「あんた、いつまでここにいるの」
直後ガキのやせこけた頬に俺のケリが見事にヒットした。 やたら派手な音をたてて、俺が散らかしまくったCDや灰皿や食いかけのコンビニ弁当やらの上に倒れこみ、鼻血をだらだら流しながら薄笑いを浮かべやがった。
「ヒモ。」
もういちど倒れたガキのやわらかい腹に踵落しを決め込んだところで、ものすごいいいタイミングで家主でありガキの飼い主でもある俺の恋人が帰ってきてしまいました。 無言で俺の顔面を殴った彼の手はとても冷たくて、外は寒かったんですね、お帰りなさいと抱きしめてあげたい気持になりました。 でも腹を殴られたことで、俺の胃が急激に縮みさっきまでだらだらと流し込んでいた酒とかそういったもんが逆流してきてフローリングの床に吐き戻してしまったああもったいない。 げえげえしている俺には目もくれず、ガキに向かって「大丈夫か」とかいってるあなたはなんていいひとなんでしょうね。涙が出そうですよ。ていうか、おなか痛いよすっごいイタイ。死んじゃうかもしれない。 おやさしい恋人が気遣ってやっているガキが、大丈夫だようるせえかまうなとかいいたれているのが聞こえてきて、なんかこの恋人はもしかしてアレか、なんでも拾うのが趣味の人なのかとぼんやり思った。
ガキが手当てをされて眠ってしまうと、やっと恋人が俺の方を向いてくれた。 よかった。 このまま「そこにいるんだけどいないことにしてしまおう系の人」にされたらちょっと本気で切ない。 「君は最低だな」 ああ、そうです、そうなんです。人間として最低なんですもっと言って。 「何をやってるんだ。子供にあたってどうする」 「俺があいつになにをあたることがあるんです。ちがいますよ、アイツがおれのことヒモとかいうんですよ酷いでしょう」 よだれと胃液で頬がべたべたする。ああきもちわるい風呂入りたいなあ。 「おれだってちゃんと働いてるのに。酷いですよ。」 あー、でも今日は休もう。おなか痛いし。同伴の女にメールしなきゃああめんどくせえなあ。 「子供のいうことだろうが。大体、あんな小さい子に暴力を振るう奴はヒモ以下だ。出て行け。」 「うそマジで?」 「出て行け」 「いやですよだって外寒いもん」 「出て行け」 「いやだ」 怒った顔もセクシーだなあ。いいなあ。 うっとりながめていると、くるりと背を向けてしまう。 「どこいくんですか?」 「風呂」
つきっぱなしのテレビから、下世話な笑い声が聞こえてきてなんだか妙におかしかった。 マルボロに火をつけて、げろくさい部屋の空気と一緒に思いっきり煙を吸い込んだらのどがちりちりして咳込んでしまい、それがまた妙に笑えて、ひとり薄暗い部屋でくつくつと俺はいつまでも笑い続けていた。
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設定 半助は風俗の客引き 利吉は田舎ホストクラブ きり丸は施設脱走してゲーセンで寝起き
だめになっちゃった利吉。 あの手の人はいっかい転ぶとどこまでも行きそうな気が。 そしてそれを手放せなくなってしまうこれもだめな半助。
相当疲れているなわたしったら。
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2004年12月17日(金)
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