ムッキーの初老日記
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2007年10月01日(月) カンロちゃん

もう20年ぐらい前の漫画だが、吉田まゆみの「アイドルを探せ」をご存知だろうか。

簡単に言うと、短大生の主人公「チカ」の恋愛と
チカを取り巻くさまざまな人たちの恋愛を綴った
全10巻の少女漫画だ。

吉田まゆみは当時売れっ子で、「アイドルを探せ」は彼女の代表作となり
菊池桃子主演で映画化までされた。
漫画が原作のドラマが大流行の昨今だが、今でもちょっと設定を今風にすれば
そこそこのものが出来るんではないかと思う。

当時、結構夢中で読んで、単行本まで集めたわりに
私は「アイドルを探せ」に対して辛口である。

夢中で読みはしたが、主人公に共感したことは殆どなく
逆に「なんでお前はいつもそうなんだ!」と憤慨しつつ読んでいたような気がする。
ストーリーも「いくらなんでも出来すぎ」と思えるシーンが多い。
登場人物の殆どが「おきらく」な人種で、軽い。

時代もある。
女子大生がもてはやされた、バブル時代の話だから
まあこのくらいの軽薄さはしょうがないのかなあ、という気がしないでもない。

ムカつきながらも読んでいた「アイドルを探せ」は
私にとって不思議な位置づけの漫画である。




カンロちゃん      主人公チカ

この漫画に「カンロちゃん」という女の子が出てくる。
チカと同じアパートに住み、大学に通う、漫画家志望の彼女は
そこそこ可愛くモテるチカとは正反対で、
背のひょろっと高い、ちょっとかたい感じの、メガネの女子大生だ。

私は登場人物で一番このカンロちゃんが好きだった。
いじらしいのだ。
一番リアリティーのある登場人物だった。

物語の後半まで、徹底的に彼女はモテない。
可哀想なぐらいモテない。
いいな、と思った人には「いい友達」と言われてしまう。
告白する前から振られてしまう。
合コンしても、唯一寄ってきたのはロクでもない男・・・。

ところがだ。
10巻中、確か7巻くらいから、事態が変わってくる。
カンロちゃんに彼が出来る。
ただ「ハイできました」ではない。
カンロちゃんが、彼と出会い、お互い惹かれあい
いろんな事を経て恋人同士になり、結婚を誓い合うまでを
作者は、この漫画で今までになかった丁寧さで丹念に描いてゆく。
まるでカンロちゃんが主人公かと思わせるような、展開を見せるのだ。

カンロちゃんと彼が、お互いの気持ちを確認し合ったくだりでは
私は思わず涙を流した。

「カンロちゃん、よかったなぁ。よかったなぁ。
 どんなに嬉しいだろう、よかったね」

そう言って泣きながらページをめくった。


大勢の人からモテなくても全然いいんだよ!
たった一人の、自分を一番大切にしてくれる誰かがいれば、それでいいのだ!



キュートな女子大生の日常をオシャレに軽い感じで描いた漫画であるが
きっと物語の中で、本当に作者が言いたかったのは、これではないか。
私はカンロちゃんのラブストーリーを読みながらそう思った。


漫画の登場人物に問う質問ではないが・・・
カンロちゃん、浜さんと幸せに暮らしてますか?





+・+・+ オッサン君 イズ フリーダム +・+・+

10/01 けっこうと言いたいので日光に行って来た。

09/30 何でも知ってる今山ちゃん。

09/29 イチゴが乗ってりゃOK。

09/28 頬袋が欲しい。

09/27 あれだけ塗れば俺だって早乙女太一。

09/26 上川隆也と劇団ひとりが危ない。

09/25 まだペコペコ。

09/24 すでにペコペコ。

09/23 武田久美子はあれか、今でも貝か?

09/22 日本の印象を聞かれた外人はエキサイティングと答える。

09/21 小二で満腹中枢が壊れた。

09/20 今頃ピアノマンはどこの浜辺を歩いているのやら…

09/19 何で残すの?ラーメンはスープが美味いのに…


ムッキー

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