迷走よろずごと
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師匠に引き続き、ずっとつるんでいたツレが帰天した。 師匠と同じ病に倒れ、ともに闘病し、励ましあってきた二人。 先日の師匠の訃報に一番打ちひしがれていたのは他でもないツレだった。 見ていられないほどの落胆ぶりだった。それが悪化のトリガーになりはしないかと心配していた。
ツレもまた気を遣ってばかりで、自分を二の次にして相手にいっぱい与えるタイプの人だった。 大学時代、ツレがいなかったら4年で卒業できなかった人は大勢いた。ご多分に漏れず、私もその一人だった。教授より説明がうまくて(というと語弊があるだろうか・・・)講義の内容を理解できないとツレが説明してくれるといった感じだ。
彼女が最後の入院をしたとき、最後になるなんて思っていなかった私は「今度はどれくらいで退院できる?」って手紙を書いた。 返事を書く気力と体力が残っていなかった彼女は家族に伝言した。その日の晩、お母さんから電話があった。「ちょっとね、思ったよりも具合が悪くて・・・。会いたいって言っているんですよ。ただ、えなさんのお体も大切なときなのでいままでためらっていたみたいなんですが」絶句した。 翌日、実妹に頼んで病院に連れて行ってもらった。ツレと長い時間語ることができた。彼女は私のお腹をさすり、「会えるかなぁ・・・」とさびしそうにつぶやいた。「会って抱っこするんでしょ!」 それから何回か彼女のところに会いに行った。倦怠感や疼痛など、あらゆる苦痛と戦いながらも、いつも凛としていた。こんなときくらい、甘えてくれてもいいのにっていっているのに。 退院できないと悟っていた彼女はぎりぎりまで病院へ行くことをためらっていたそうだ。 入院してから、ご両親に「私が送ってあげられなくてごめん。順番を間違えてごめん。」って謝っていたそうだ。
そして彼女は疾風のごとく駆け足で私の元から去ってしまった。 また大切な人がいなくなってしまった。
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