探偵さんの日常
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ネット上で人気の高いコンテンツのひとつに「懸賞」がある。
応募が手軽、はがき代もかからず、最新情報の入手も容易ということもあり、女性を中心に非常に人気が高い。
しかし、その裏では業者側の不正行為も多く、 募集はするが賞品は一切送らない「でっち上げ懸賞」や、 応募者に無断で個人情報を横流しする行為まで行われているというのだ。
□当選発表も賞品も無い「でっち上げキャンペーン」
「プレゼントなんてひとつも用意してませんでしたよ」と語るのは、 あるコミュニティー系サイトを運営する会社に勤務していたT・Oさん。
彼の会社は、会員募集の方法として「懸賞付き入会キャンペーン」 を展開していた。「パソコンや海外旅行、現金などの高額賞品を用意して 会員獲得してました。1回の募集で5万人近く集まった時もありました」
通常の懸賞なら、締め切り後に抽選を行って賞品発送となるわけだが、 彼の会社ではその作業は一切なかった。 「実は、賞品なんて何も用意していなかったんです。 当選発表もなかったので、応募者には誰に何が当たったかなんて、 わからないんですよ」
実は、高額な賞品費用を節約するために、社長自らの提案でこの 「でっち上げキャンペーン」が年に数回ほど行われていたのだという。 「ぼくは1年以上前に退職しましたが、社長も一緒に策略していたので、 いまも同じことをやっているんじゃないですかね」とT・Oさんは語る。
□個人情報は横流し
中には、賞品を用意しないばかりか、応募者情報を関係会社に横流しし、 セールスリストに加えていた業者もいる。元従業員のSさんがその真相を語る。
「うちも“でっち上げ”をやっていました。しかも、 懸賞で入手した個人情報を関係会社に流して、 そこの顧客名簿に組み込んでいたんです」
懸賞を募集するのは、彼の会社が主催するごく普通の 情報配信サービスサイト。だが、その裏には住宅、化粧品、宝石、教材など、いくつものセールス会社がついており、集まった情報はそのまま横流しされ、関係会社のセールスリストに化けてしまうのだ。
「応募者には、趣味や年収、家族構成なども聞いていましたので、 相手の生活状態も把握済み。名簿業者から、分類されていない顧客リストを 買うよりも効率がいいので、いまでも年に何回かやってるようです」
□懸賞用のメールアドレスを…
実は最近、ネット事件情報サイトでアンケートを行った結果、 「懸賞に応募したら急にダイレクトメールや勧誘電話が増えた」 という情報が多く寄せられた。その後独自に取材を重ねた結果、 今回のような「実態」が浮上してきたのだ。 (ZAKZAKより抜粋)
懸賞キャンペーンを行う業者の中には、このような「悪質業者」 も少なからず含まれているのも事実。その被害を防ぐには、 懸賞用のメールアドレスを別に用意したり、「1丁目2番地」を「1の2」、「305号室」を「3階5号室」というように書き換え、 自分の個人情報がどこから漏れたのか特定できるようにしておきたいですね。
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