探偵さんの日常
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| 2002年08月19日(月) |
警視庁に聞いてみました Part2 |
探偵ファイルより抜粋です。
今日は、飲酒検問についての簡単な調査結果です。
前回の警視庁への質問では、
(1)検問はあくまでも任意である (2)それはパトカーで追いかけられているときも任意である (3)基本的に、令状のない捜査はすべて任意捜査であり、よほど犯罪を犯したのがわかる状況でなければ警察官は強制的には何もできない
ということがわかりました。では、飲酒の検問はどうでしょう。以前と同じように警視庁に尋ねてみました。それをふまえてお届けします。 気分良く走っているときに車を止められ、 「はい、これに息かけて!」 と簡易検知器を出される飲酒検問ですが、もちろん息をかける義務はありません。義務といえば免許の提示義務だけです。それも渡す必要なし。窓の外から文字通り「提示する」だけでいいんです。ここで、
「そんなことして逮捕されないのか?警察は何してくるかわからないぞ」 と思った方、あなたはある意味正しい。しかし、正しい法律知識と対処法で、なんとでもなるのです。この場合、あなたが暴力団でもない限り、または車内に酒瓶が転がっているのでもない限りは、たかだか飲酒検問、それも任意捜査から令状を取って逮捕はありえません。これは、刑事訴訟法上「警察比例の原則」というのがあるためです。警察比例の原則、とは、 「捜査上の処分は、必要性に見合った相当なものでなければならない」 という大原則であるため、検問ごときでそこまでの捜査は許容されません。
そうそう、飲酒検問といえば、ふくらますあの風船ありますよね?私は飲酒運転をしないのでふくらませたことはないんですが、あれについては先日のアサヒ芸能内で連載されている元警察官、黒木昭雄さんが面白いことを書いていました。一部引用しながら書かせていただきます。
通常のアルコール検査は、「北川式」と呼ばれる検知方法で、呼気を充填した風船にガラスの検知管を突き刺し、さらにもう一方を円筒状の検知器につないで行われる。検知器の引き手を引けば、風船内の空気が検知管の中を通り、アルコール濃度が検知される仕組みなのですが、ここには大きな罠があります。この検知器で、風船に入れた呼気を検知管に吸引する際には、90秒間かけて2回吸引すると正しい計測に必要な呼気(1リットル)を採取することができるようになっており、上記を正しく行わない検査で得られた検査結果は無効なのですが、警察官は皆さんご存知の通り、交通検挙ノルマがあり、 「あえて風船の空気を思い切り吸引してアルコール濃度を高く出す」 ことをしている、という噂があります。ドライバーはすでに飲酒運転ということで動揺しており、しかも北川式検査方法なんて知る由もない。不適正な交通取締りはやり放題だと言っても過言ではないのです。
なんだか悲しくなってきました。警察官も人間ですから、人格者から腐ったのまで様々だとは思いますが・・・。次回は、 「警視庁の言うとおり、検問の際に任意性を主張するとどうなるか」 をお届けします。
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