幻想
鈴音



 答えは…やっぱり

逢いました

ネット恋愛は単発的に何度かしたけど

フタマタかけられてたり
すぐに逢おうってうざったかったり
惰性でくっついてただけだったりして
本格的なネット恋愛は始めてだった彼と…

逢う事にしました

ネットで話してる分には、とてもいい人そうだし
1年半、毎日
…愛してる…
…ちゅ〜〜〜〜…
…ぎゅ〜〜〜〜…と
メールを送ってくれるマメな人だし
パソコンの事を親切丁寧に教えてくれたし

ただ、束縛する傾向があるのが難点で
大学の講議が終わったらメールして!
バイトが終わったらメールして!
お昼休みにメールして!などと
うるさかったけど。

忙しかったの〜とか電池がきれたの〜とか
何とでも言えるから、別に困る程ではなかった

写真で見る顔も合格圏だし
話し方もいい感じ。

夜中しか会えなくても、来てくれると言うのなら
逢ってもいいかな?と…

それまでに、逢いたい逢いたいと言うのを
何ヶ月もかわしてたので
もうそろそろ断る理由もなくなってきてたのも
一つの原因だと思います

(もちろん、好きだから逢いたいってのもありました)



住所も言ってなかったし知られたくもなかったので
遠くまでバイクでいって
そこの駅の近くで待ってる約束をしました。


バイクを隠して、コンビニの前で待っていると
「鈴音?」と、呼び掛けられました。

「はい」

(うーん、やっぱりイメージと違うな。。)

「はじめまして…」

「うん。車に乗って」とそっけない。。

(あれれ?向うも私がイメージと違ったのかな?)
と車に乗り込むと。

「鈴音だとわかったとたん…たっちゃったよ…」

(えええええええ!?)
「…うふふ」と曖昧に笑うしかない…(汗)

「やっと会えたね。思ってた通りの子でよかった。嬉しいよ…」

(おいおい。。。思った通りって、どんな事思ってたの?)
「そうですか?(ニコリ)○○さんも、思ってた通りの人です…」

恋をしてる人にやっと会えたと言うのに
私の中の私二人は、出たり引っ込んだり…

ホテルはどこでもいい?  来る途中、見てきたんだけど」

「はい…」

「どうしたの?いつもの鈴音じゃないよ?無口なんだね」

「緊張してて…」

「あはは、そうか、そうか。緊張しなくていいからね」
と、あくまで優しい口調。

恋をしてる私は
うんうん。やっぱりこの人に恋をして良かったぁ〜
逢ってすぐ、たっちゃうのはちょっと問題だけど。。。と
比較的満足しました。

車はまっすぐホテルに向かいました
(下調べをしたんだろうな〜凄い行動力だな…)

車の鍵をホテルの人に渡して、ロビーで部屋を決め
エレベーターに。。。

エレベーターに乗り込むと同時に私の手を繋ぎ
「恋人と手を繋いで、歩くのが夢だったんだろ?」
「前に言ってたじゃん?」

(うんうん。言った。
ただし、ラブホテルのエレベーターの中じゃなくて
海岸とかで手を繋いで歩く事が夢なんだけどね。)

「はい。。ありがとう」
恋をしてる私は、ドキドキしっぱなしです。。。

私達二人は、エレベーターを下りても
部屋のドアをあける時でさえも手を繋ぎ続けていました。





2004年04月24日(土)
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