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2011年08月17日(水) 母親狼の黄昏

娘が昨日で生後一ヶ月を迎えた。

そして今日はお宮参り。

毎日ただただ必死にオムツがえして授乳して家にあるものを食べて
ぼーっとして昼寝して時々涙ぐんで迎えた一ヶ月。

その日が何日だろうが、何曜日だろうが
昨日の夜何を食べたか思い出す間もなく化粧もせず
ボサボサ頭で時には乳丸出しで子育てマシーンのように、
赤ちゃん狼を育てる母親狼のように、寝不足の目をこすって
必死に日々をやり過ごしてきた。

誰からも評価されることもなく、社会との接点もぷつりと途切れ、
ただただ自己満足のためだけに掃除、炊事をこなし、
目減りする貯金を眺め、日々何度も繰り返される同じニュースを
むさぼるように見て、その日みたニュースと主婦友とのメールの
やりとりからとるにたらない話題のネタを探し、疲れて帰宅した
夫に嬉々として話をするもシカとされ、八つ当たりし、
時々にやっと笑う娘の笑顔に癒され翻弄された一ヶ月。

辛いといえば辛い。
幸せといえば幸せ。
鬱といえば鬱。
物忘れが深刻といえば深刻。
・・でも大丈夫かと聞かれれば、たぶん大丈夫。

昨日は、産後検診があり実母と弟が病院に来てくれて
あかちゃんを見ててくれた。二人とも本当ににこにこして娘を
かわいがってくれた。

今日は、夫と義理の両親と一緒に近所の神社へ。
義理の両親もあかちゃんにはでれでれだった。

あかちゃんのパワーって凄いな、と思った。
お金にかえられない親孝行ができている気がする。

私の野生的な日々も少し日の目を見たように感じた一日。

ここに実父もいてくれたら、さぞかし良かったのに。

幸せなはずなのに、父がいないことを思うと泣けてくる。
中途半端な親孝行しかできなかったことが、何よりもやりきれない。

でも、今やるべきことを直視して前に進まねば。

外の世界でもいろいろな動きがあるようだ。

同僚のAさんが来月で仕事を辞めるとか。
幼馴染のBさんがおしどり夫婦だった夫と別居しているとか。
留学中に仲の良かった友人が離婚してたりとか。

人生で起きることって、ジェットコースターのように、
もう一度走り出したら避けては通れないようになっているのかなと
思ったりもする。

今は、一も二もなくあかちゃんのお世話をしなくては。

いつの日かひとりだちができるよう、
しっかりと見届けなくては。

人間、死ぬときは誰しもひとり。

後悔しないように、日々自分を大事にしながら、
とにかく目の前にあるなすべきことをなす。

そうすればきっとまた、

道は開けてくるはずだから。


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菜穂香 [MAIL] [profile]

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