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2011年07月04日(月) 正念場

予定日までついに5日を切った。

否が応でも、お産が近いことがわかる。

お腹がカチコチに張ったり、少し歩くたびに産道がしくしく痛んだり。

今日はマタニティビクス教室も休みなので映画に行こうかと思ったが、
いつ何が起きてもおかしくないのが本能的にわかるので家にずっといた。

家にいても体も頭も持て余してしまって無駄に時間だけを
過ごしている感じがする。引きこもりも疲れる。

まあ長い人生のうちの数日、と思えばなんて事はないんだけど。

昨日も今日も母から電話。

父が生きていた頃は電話なんてほとんどなかったのになあ。
お産が近くて心配してくれていることは間違いないんだけど、
他にやることがないんだろう。

思えば、あの人の人生も気の毒だ。

父の第一発見者も母だった。

あんな形で結婚相手に先立たれるなんて、こんなつらいことって
そうそうない。

幼心に、父に対して理不尽な物言いや責め方をする母を見るたびに、
いつか罰があたればいい、と思っていたけど、まさか
こんな形になるなんて。

ある人が言っていた。

ツケって、必ずまわるものであり、時として
否が応でも払わされるものなんだって。

叔父も、叔母も、母も、皆、長年のツケを払わされているんだ。

施設にいるお祖母ちゃんは今も、父の死について知らされていないとか。

今まで散々父に言いたい放題言ってきて、亡くなったとたん
祖母には言わないなんて。

今も独身の叔母は、9ヶ月になる私の妊婦腹を見ても
平然と見て見ぬふりをしたような人だ。

せいぜい、今までもこれからも長く孤独な時間を過ごせばいい。

私もこれからが正念場。

子供が誕生するのは願ってもない喜びだけど、
精神面では闘いの日々が待っているだろう。

唯一の救いは、私には戻る場所があるということ。
待っててくれる人たちがいる。

なんだかんだ、いつも辛く暗い闇のふちから救ってくれるのは仕事だった。

頑張って乗り越えて、また仕事に復帰しないと。

人並みに子育てもして、立派な社会人として社会に貢献しないと。


人に感謝されてこそ、


父も浮かばれるってものだ。


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菜穂香 [MAIL] [profile]

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