ゆるだら
ひいな

+-- 注)この日記は鬱病・自傷などの内容を含んでいます --+

 神様のいない午後
2004年12月26日(日)


兄の病気は“くも膜下出血”だった。

「まだ若いのになぁ」とみんな口々に言い。
でも、なったものはなったのよ。


一週間の眠りから覚めた時、

『昨日も今日も忙しくてさぁ…』

と、兄は言った。

涙が出そうになる。

「今まで忙しすぎたから、少し休んでいいのよ」
そう言うと、『そうかぁ…』って子供みたいに呟いた。


兄の部屋にはバファリンの空箱が転がっていて、
ずっと頭痛を抱えていて、でも仕事が忙しすぎて病院に行く時間が
なかった事を物語っていた。


家と病院を行ったり来たり。
X'masなんて他人事。
病院へ向かうバスの窓に額をつけて、外を見ていた。
夕闇のX'masEve、行列ができているケンタッキーの隣にある吉野屋で、
1人で豚丼を食べている男性発見。

思わずバスを降りて話しかけたくなった。
そして2人で歩道橋の上から浮かれている奴等に向かって叫ぶ。

やってらんねぇーよっっ!!

どんなに気持ちいいかなぁーって(笑)

自分だって楽しかったX'masがあったんだもの、
そんな事言えた義理じゃないけどねー。

姫とコイビトと3人で。

そうだ、

姫とコイビトと私と…

フラッシュバックというのはやっかいで、どこでもお構いなしにやってくる。

そういえばKちゃんとFBについて話していて、“場所”が辛いのだと言っていた。
症状が悪くなった時にあった状況、人、言葉、場所…

“病院へ向かうバス”も“東京”も、私には辛いのだ。

だからといって避けられるものでもなく、歪んだココロはどんどん軋んでいく。

病院へ行く時間すらなかった兄と、
心が静まる時間を持てずに元に戻された私には、
確かに神様なんていないのだ。


願い事は冷たい溜息になって、自分自身に吹き掛けられるだけ。


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