ある病院検査室でのヒトリゴト “REVENGE”...フィクサー

 

 

病原性大腸菌・“検出” - 2002年02月26日(火)

昨日から当直だった。

何日かほど前、appe(虫垂炎:一般の人で言う「盲腸」のコト)の、
子供ちゃんのopeがあった。
自分が、一番最初にechoで見た・・・子供ちゃん。

小児は自分がechoやると、“怖がる”コトが多いので・・・
いつもは変わってもらうケド・・・当直の時間帯だったから・・・
自分がやった。

11才の女の子。
なんだか、よくわからない。
病院来たときには、もう、お腹痛くなかったらしい。
(子供はわかんないからね。ちゃんと病院行きませう。)

その時のecho所見。
腸管全部はれてるけども、回盲部(小腸の終わり〜盲腸付近)が、
最もはれてる・・・と書いた。
appe(虫垂)は見えるけど・・・はっきりしない。
周囲のabscess(膿瘍)や腹水は見られない。
あとは、magen(胃)が、ぱんぱん・・・くらいなもの。
(ご飯、一杯食べたってさ。笑)

診断付けるなら、
“回腸末端炎”・・・かも?ってトコ。(自分は書いてないケド。)
自分は、診断名書くのは、“医者の仕事”と思ってるから、
極力、書かない。診断はね。そこまでが検査の仕事。
あとは、それを見たドクターに任せる。
・・・それが医者の仕事だから。

1〜2日後、またechoをfollowが出てた。
今度は、M.Uさんが施行した。
彼女は未だ、悪いけど“下っ端”。
で、確認を、K.Mさんが“やった”。
そして・・・
“appe”の診断を下した・・・ようだ。

その子供ちゃんが入院して、直後・・・
便培養検査が出ていた。
その結果が、25日、返ってきてた。
そこの検出された菌名が・・・
“病原性大腸菌”だった。

これって結構、出ます。季節を問わずに。
ただ、夏に多いかな?って思うだけ。
でも、今回は・・・そういう意味じゃない。
もう、opeした後・・・だ。

乳幼児の、病原性大腸菌感染時の特徴・・・

『サルモネラ感染症と同様に、限局性に“回盲部の炎症波及”を認める。』

文献でも確認済み。

appeのある部分は・・・“回盲部”です。
解剖学上は・・・ね。

ちなみに、感染症なら、どうやって治す・・・?
言わなくっても、判る人には・・・判るコト・・・

今は、もう“opeのあと”。
何が、真実だったのかは・・・

回盲部がはれて、appeがはれてたのか、
appeがはれてから、回盲部がはれたのか・・・?

ちなみにopeでも、膿瘍形成は無かったそうだ。
したがって・・・炎症の波及は・・・少なかったようだ。

あとは、各自の判断に・・・


・・・・・・・・・・


当直時・・・
何人も来てるけど・・・患者“さん”がね。

“腹部膨満”で入院とか、“気分悪い”って言って入院とか、
バレーボールやって、“しんどい”で救急車で来たり、
“さびしくて”調子悪いとか・・・
(SAH・脳内出血も、たしかに来てたケド。)

そんな場所です。
この病院は。
そして、ココに来る患者“さん”の殆どは・・・ね。


【用語説明】
“appe”
「あっぺ」と読む。語源は“appendix”。(多分ラテン語かギリシア語)
直訳で、“おまけ”・“余計なもの”・“いらないもの”etc・・・
虫垂が、取ってしまっても、殆ど影響がない・・・と思われていたので、
こういう名前がついてしまった。
実際は、虫垂は免疫系をコントロールしている部分と考えられていて、
“出来るなら、取らない方が”いいらしい。
今、世間の外科医が、どういう説明するかが“みもの”。
(病院で、そう診断付けられたら、聞いてみましょう。)


【追伸】
“裏日記”始めました。


...




My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail Home
Crooked BBS