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ぴんよろ日記 DiaryINDEX|past|will
おばちゃんの家がなくなっていた。ばあちゃんのお姉さんだから、もうさすがに歳も取ってしまって、ひとりでは暮らせないとか、いろいろなことが集まって、おばちゃんの家が更地になっていた。私が生まれるずいぶん前からあって、お盆やら、プールの帰りやら、なんでもないときやら、行ったり集まったりした。そこで過ごした時間を、古びた家の匂いとともに、たくさん思い出すことができる。時は戻せないし、行こうと思えばもう少し多く行っておくこともできたというようなことは、なにかが失われた時にはどうしても滲んでくるものだけど、いまはむしろ、たしかにここで自分が時間を過ごした、その匂いや気持ちや感触が、しっかりと残っていることのほうが、更地という事実よりもたしかなような気がしてならない。
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