ぴんよろ日記
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2005年09月17日(土) 龍を憂う。

さて、昨日見にいった龍踊の稽古だが、
はじめは、ただ久しぶりに見る龍踊が嬉しかったり、
取材で見なくていい気楽さに包まれてニコニコしていたが、
そのうち、どんどん自分の眉間にシワが寄っていくのがわかってつらかった。

だってユルいんだもん。

なんかみんなダラダラしてるし、ニタニタ笑ってるし、
演技自体も、いい組と悪い組の差がひどいし、
そして悪い組ほどヘラヘラしてるし「そんなんじゃケガするよ!」と、
私の中の、こうるさいくんちオバチャンが、しょっちゅう顔を出す。

「あれ?龍踊って、こんなにちっちゃかったっけ?」
と思ったところから、いろんなもんが見えてしまったのだ。
たしかに、さすがにこの時期だから、演技の流れはできてるし、
一応の形にはなってるんだけど、空間が広がらない。
くんちの演し物って、お諏訪さんの踊り馬場に代表されるように、
基本的には狭い場所をいっぱいいっぱいに使ってやるものだ。
でも、いいものほど、その狭さが吹き飛ばされて、
船や龍の舞台としてイメージ設定されている海や川や空の広がりが、
どばーっとあふれるような気にさせてくれる。
龍踊ならば、動かしている龍衆が見えなくなって、
龍だけが舞ってるような錯覚におちいって、つまりは見ている自分も、
雲の上にいるような気分にしてくれるのだ。
でも、昨日の龍は、ちっちゃかった。
動いちゃいたけど、踊ってなかった。
一度も鳥肌は立たなかった。(くんちに関する、私の鳥肌基準はかなり甘いのに)

町の皆さんが、皆さんの思う範囲でがんばっているのはよくわかる。
暑いし、きついし、大変だ。
でも、ワンセット終わるごとに、できが良かろうが悪かろうが、
ニコニコ拍手しあうのは、稽古としては、どうなんだろう。
交代したあと、いちいち「きつかー」「あつかー」と、
談笑するのは、どうなんだろう。
あんなに楽しそうなくんちの稽古は初めて見た。もちろん悪い意味で。

そして極めつけの瞬間を目撃した。
舞ってる龍の頭が地面に落ちたのだ。
小さいころから、
さんざんくんちも稽古も龍踊も見てきたけど、これまた初めて見た。
いや、いいのだ、落ちてしまっても、支えきれなくても、それが稽古だから。
そういうことを本番でやらないために、稽古はあるのだから。
でも、驚いたのは、そのあとだった。
ぜんぜん空気が変わらないのだ。
頭を落としたことで、そのセットは強制終了され、次の組と交代した。
落とした人は、一応「すんませーん」という身振りをしながら戻っていく。
そして出迎える人は、なんとまぁ笑いながら拍手をしたりしているのだ。

ユルっ!

本番まであと半月もないこの時期に、
龍の頭を落として笑ってすまされるというのは、
私の感覚では、ちょっと信じられない。

稽古でも何でも、くんち関係では最後まで見ないと気が済まない私だが、
昨日はたった1時間で飽いてしまって、途中で帰った。

本番では、ちゃんとやれるのかもしれない。
でも、たとえ今年の龍が、7日のお諏訪の朝にしくじっても、
私はぜんぜん不思議には思わないだろう。

はっきり言って、心配している。


◇◆◇


と、一夜明けても暗い気持ちの朝は、
ライ麦パン練乳添え。梨、キウイ、野菜ジュース。

昼は肉じゃがの残りとごはん。

打ち合わせ、買い物、本読み、遅い昼寝、長電話。

夜はいろいろ残りもの。きんぴら。冷や奴。

「エンタの神様」が大不作で、ぜんぜん笑えなかった。


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