ぴんよろ日記
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2004年01月20日(火) 野良もぎくん。

日曜日、ちょっとした休みだったので、
「オロン」のおいしいパンが食べたくて、茂木に行った。
茂木は、うちの暴れん坊将軍「もぎ」氏のふるさとだ。
パンを買ったあと、もぎ氏と遭遇した廃屋のそばを通り、
(今でも兄弟の亡骸はあるのだろうか…?)
缶コーヒーを買おうと、自動販売機の前に車を止めた。
そしたら、猫がいた。
すごく汚れていて、寂しそうで、寒そうで、じっとしていた。
いま買ったばかりのパンを2切れ投げたけど、食べようとしない。
車に常備しているドッグフードも、どうかな、と思いつつそばに置いたけど、
やっぱり食べない。
近付くでも、逃げるでもなく、じっと、寒い目をしている。
しばらく話しかけてみる。
体のあちらこちらが、断片的にもぎ氏と似ている。
模様の色や入り方などが、どうしても他人とは思えない。
もぎ氏と会ったところとすぐ近くだし、
たとえ親兄弟じゃなくても、親戚だとは思う。
でも、もぎ氏が真っ白にしている部分は真っ黒に汚れていて、
いつも真ん丸な目は、暗く沈んでいた。
目の前では、結局何も食べなかった。

どちらが幸せかどうかなんて、全然分からない。
雨露をしのぐ心配なんてなく、食うに困らないけど、
自由に外を出歩けもせず、生殖能力まで奪われたもぎ氏。
厳しさと自由さの中に生きる、野良もぎ氏。

だからといって、野良もぎ氏を連れて帰る、というのも違う。

別れてからもしばらくは、ずっと考え込んでしまったけど、
いっそうもぎくんを大切にしていくしかないと思った。



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