ヲトナの普段着

2003年10月30日(木) 君の影を追う

ひとごみに君の影を追う
 
いないとわかっていても
ひとつずつ
ゆっくりと
僕のなかに刻まれた
君の感触を探しつづける
 
君のことを考えている時間は
とても穏やかで
とても温かくて
胸の片隅にある痛みですら
忘れさせてくれる気がする
 
傍にいて欲しいとか
僕だけをみて欲しいとか
そんなことは思わない
 
君には君の世界があって
僕には僕の世界があって
 
ただ僕は
君を探す時間のなかに
身を委ねていたいだけ
 
君をみつけるためでなく
君を抱き締めるためでなく
君を想いつづけるために
僕は君の影を追う
 
ひとごみのなかに
君の影を追う


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ヒロイ