ひとごみに君の影を追う いないとわかっていても ひとつずつ ゆっくりと 僕のなかに刻まれた 君の感触を探しつづける 君のことを考えている時間は とても穏やかで とても温かくて 胸の片隅にある痛みですら 忘れさせてくれる気がする 傍にいて欲しいとか 僕だけをみて欲しいとか そんなことは思わない 君には君の世界があって 僕には僕の世界があって ただ僕は 君を探す時間のなかに 身を委ねていたいだけ 君をみつけるためでなく 君を抱き締めるためでなく 君を想いつづけるために 僕は君の影を追う ひとごみのなかに 君の影を追う
|